198 呻く

東京ガスのリース営業が頼んでもいないモーニング・コールになる。「おはようございます」という挨拶に「うああい、ああう」と返事をした気がする。なにぶん覚えていない。サマーブランケットを引っ張り出して冬用のマットレス・カバーと取り換える。ブランケットだから枕の分だけ長さが足りていなかった。寝具の色が緑、ベージュ、紺、グレー、そしてブランケットのブルーと統一性がまるでない。色味を統一したい2024。洗濯をしてシャワーを浴びていつもはコーヒーだけのマクドナルドで今日は久しぶりにバーガーのセットを注文した。伊坂幸太郎の『777』を読み終えた。郵便局のATMでお金を下ろしたら全部ピン札で遠回りして帰った。嬉しくて。全然知らない道から知ってる道に接続することに成功して「こういう勘の鋭さがある」と口に出して独り言を言っていた。かなり暇だったんだと思う。バッテリーが切れたので充電しながら稼働させている学生の頃1500円くらいで買ったスピーカー。Apple Musicのプレイリストで新しいアーティストに出会う。Laura day romance、First Love is Never Reterned、JIGDRESS。文通相手と交わした手紙を読み返す。流れるようなギター・ソロと文章が重なる。請求書を整理していたら水道料金を二か月滞納していることに気づいて催促ハガキの締切も切れていたけれど一応支払った。決済アプリでバーコードを読み込んで請求書払いができることが楽しくて勢いで1期の住民税の支払いもした。後悔してる。国民の義務が憎い。ふざけんな1期てアニメじゃないんだから。4期まであるらしい。友人が家に残していった赤ワインを飲みながらこの文章を書いている。白ワインの方が好み。リッツ・クラッカー一枚につき一口しかすすまない。ワイン挟まずにリッツ二枚行くときもある。コスパ悪。髪にリボンとかつけたい。ヘテロの男性でつけてる人ってあまり見かけない。さりげない感じの。二丁目とかに飲みに行くとつけてる人を見かけることがある。家のシャワーは温度調節がブッ壊れているので毎回コンディショナーくらいの段階になると火傷を目的とする温度にまで上昇した熱湯が私を襲う。無機物に苛立つのも自分の狭小さをひけらかすみたいで嫌なのに今朝もきちんと呻き声を上げた。ニャンちゅうみたいな声。成人男性が出したらいけないくらいの。でも今日は暑くて汗をかいたから日記を書いたらまた入ろうと思う。AIがどれだけ発達しても傘の形は変わらないしドライヤーの時間が短縮されない。もっとわたしの仕事を奪ってほしい。24歳最後の夜。楽しみと歳を重ねることの恐れみたいな気持ちの両方ある。ワインが減らない 2024.6.14