白を基調としたランドリーの大きな丸いドアを開けてIKEAの青いフラクタ・バッグを逆さにする。ポリプロピレンの触り心地が良いビッグ・サイズのバッグは別のドアのつまみにも引っ掛けられていて誰かの生活をここまで運んできていた。PayPayで支払いを済ませると回転を始めるドラムとほぐされ突き上げられ温風を当てられる衣類をしばらく眺めていた。衣類を突き上げる突起はバッフルと言うらしい。雨が降った日にコインランドリーに行くという行為は室内乾燥の機能を排除した部屋に越してきた三月からの習慣で私と雨との関係性において語るには欠かせないものになり、利便性の向上に重点を置いた社会の中でキャッシュレスを迎合したランドリーはもうコインという冠を唾棄すべきなのではないか、という思考、は突き上げられて様々な角度から温風を照射されてほぐされていく。棘を持つ思考の鎮圧現場としてのランドリー◆鶏肉を切り分けて煮卵を作った時に余っていた煮汁で下味をつけて唐揚げにし、傷みかけのじゃがいもと人参は茹でてから潰してマヨネーズと卵で混ぜてポテトサラダにした。冷蔵庫は明日も生きる私を支えるラインナップとしての充実を常に図っている 2024.7.12
酔い潰れたり面倒がって翌日になって昨日のことを書くことが多い
X: @kujuranosenaka