離職届を出した。3月いっぱいで今の職を辞める。超・超ホワイト企業だからこれまでのやり取りを簡単にまとめると「仕事辞めます」「応援するよ」だった。体感二秒くらい。ホワイト企業を辞めてブラック企業に行こうとしている。自分でも血迷っていると思う。でももう止められなかった。自分が何をしたいのかもわからなかった。先日ある精神的な病気だと診断された。別に言ってもいいし言わなくてもいいけどインターネットで病名を晒すと好奇の視線を浴びるだけだから伏せている。日記だから別にいいんだけどなんか勇気が出なくてこの前一緒に焼肉に行った後輩にしか言えていない。後輩はハイボールを注文して七輪の煙に包まれながら「おほほ」と言った。あと大好きな先輩にも言ったか。事実を書いた後に補足情報を思い出して訂正するのではなく追記しておしまいってのが日記のいいところ。書き直すのも誤字を訂正するのもなんてめんどくさいこと◆先週親友と会った時に村上春樹の話をして、話す時間が足りなかったから当然のようにその会話の続きがLINEで送られてくる。気がつくと村上春樹の話は終わり違う話題に移っている。なんでもないことを連絡し合える関係性に、確かに救われている。いつも最後は大学の頃の話になる。あの美しい日々のこと。終わるとは思わなかった。でも終わらないとも思っていなかった、と彼は言った。よく大学の四年間は人生の夏休みだと喩えられるけれどわたしは違うと思う。あれは春だった。間違いなく春だった。わたしたちは桜を見て、履修登録をして、紫陽花を眺め、川に浸かり、落ち葉を踏み、雪合戦をして、また履修登録をした。でもあれは春だった。四年間続いた、もう戻れない春◆日記自体は中学2年生から書いているから「いつも日記読んでます!」なんて言われると果てしなく嬉しくなるし同時に不思議な気持ちになる。言葉の取捨選択など知らなかった時代からもしインターネット上に日記を載せていたらと思うとゾッとする。好きな子と初めて手を繋いだだけで友人に電話していたようなマセガキだった頃にインターネットをやっていなくて本当に良かった。今も毎日情けないくらいだらしない日々をここに垂れ流しているけれどこれはもうどうでもいい。笑ってほしい。無様なこのおれを。自分が確かに今ここで呼吸をしていたと確認するために、記録するためにいつもこの日記を書いている。また春が来る。この前知らない家の庭に桜が咲いていて思わず「マジかよ」と呟いていた。これから来る春もきっといつかの戻れない春。2024.2.20
酔い潰れたり面倒がって翌日になって昨日のことを書くことが多い
X: @kujuranosenaka