読んでて思ったことを後から読み返せるようにするためだけのメモ
『新約聖書』の構成について
『新約聖書』と呼ばれているものは一つの本なのではなく、27の文書(福音書、歴史書、書簡、黙示録)からなっているものなんだなあ。
聖書について言及があるときよく「『マタイの福音書』では...」って一節が書かれてたりするけど、福音書や黙示録は新約聖書と別に存在するものなのではなく、それ自体が新約聖書と呼ばれるものなんだな。全然知らなかった
「文字を越えようとする文字」について
「福音書は文字を越えようとする文字である」という下りが印象的だった。
文字が持つ言葉の意味をそのまま受け取るのではなく、言葉なき境の言葉を読む。(本では「言葉なき境の言葉」を「コトバ」と名付けていた
確かに、福音書などに書かれている一つ一つのエピソードは、字義通り受け取ると「そんなこと有り得る?」と感じてしまうものが多い。でも、上記のような読み方をしていけば全然違うものが見えてくる?
5つのパンと2匹の魚で5000人の腹を満たした奇跡について
この話は以前耳にしたことがあったけど、「腹を満たす」を字義通り捉えるのではなく、これを「たましいの糧であるコトバを与えたことで、みんなのたましいを満たした」と解釈していて興味深く感じた。
パンなどの食糧は分ければ分けるほど減っていくが、その対比として、コトバは人に分ければ分けるほど増えていくこともあるという説明がなされているのもなるほどなあと思った。
「分かち合えば減るもの」「分かち合えば増えるもの」こういう捉え方は別の事象や命題にも適用してみたい
この奇跡、この本では上記のように解されているが、他にどんな解釈があるんだろうと思ってググってみたが「イエスがパンと魚を分け与えようとしたことで人々が自分の食糧を分かち合い始め、その結果全員の腹が満たされた」という捉え方もあるようで、これもまた面白いなあと思った。