今年(2024年)は権限委譲がテーマになりそうなので、移譲される側の視点で「こうやったらうまく移譲が進むんじゃないか」というポイントをまとめた。
前提
心構え
上司の視点で考える。つまり、自分の責任範囲より広い視野で考えて提案する。視座があがって、個人タスクのやるやら判断にも良い影響がある。やらなくていい小事を、やらずに済む。
移譲するのは、上司が上司しかできないことにコミットするため。どんどん上司の仕事を奪っていく。メンバーは、背伸びをすることで成長できる。上司は自分にしかできないことにコミットできるようになり、組織のレベルもあがる。
上司から仕事を奪うための余力を確保する。
移譲のステップ
行動を管理。やることをマニュアル化して進める。自由度は低い。
結果を管理。上司と目標を握る。進め方は自由。
計画を管理。なにをやるか(自由に)決める。実行前に、上司と計画を握る。
たいてい、1はスキップされ、2から始まる。2から始めるからといって、1が不要とは限らない。必要に応じてタスクレベルで上司と合意する。
なお、「何もかも自由にやっていい」という移譲はない。「完全な自由」は組織からの独立。
事前準備
期待値をあわせる
得意なこと・背伸びすればできることを、巻き取る・移譲してもらう。どうやっても達成できないタスクは引き受けない。
周囲にも、移譲されたことを伝えておく
「何かあると上司に連絡が行く」という状況がうまれないようにする。タスクごとに説明責任者を決め、周囲に共有しておく。
事前に振り返りの予定を入れる
移譲する側も、される側も手探りで進める部分が多いので、事前に振り返りの予定を入れておく。
充実した振り返りができるよう、日々の出来事(うまくいったこと・いかなかったこと)や、思いつきをメモしておく。
上司とのコミュニケーション
何も知らない前提で相談する
上司が自分に問いかけそうなことを、予め自分に問いかける。例えば、「課題はどこか?」と自分に問いかけ、解決策を考えてみる。上司には、問いと解決策をセットで伝える。
解決策を考えることでリーダーシップを発揮しやすくなるし、上司とのコミュニケーションコストも減らせる。結果、移譲を促進できる。
組織内の課題を相談する
移譲をしている、ということは、上司は組織の隅々まで目配せできない状態、とも言える。課題らしき事象を発見したら相談する。メンバーの視界だと「課題だ」と言い切ることは難しいが、見て見ぬふりはしないように。
また、組織内の課題は、トップダウンでの調整が必要なケースもあるが、意外とメンバーレベルで解決できるものも多い。課題らしき事象と、自分ができる解決策をセットで相談する。
適切に「口出し」してもらう
上司は「任せたので口出ししない」ようにしているかもしれない。
しかし、わからないことがあればきちんと確認する(当たり前だけど...)。例えば、移譲の際、上司は移譲に関することをドキュメントにまとめるだろう。ドキュメントに関する疑問があれば上司にぶつけて、きちんと説明してもらう。
また、現状のままだと成果を出せない状況になったら、支援を依頼する。移譲されたのに成果を出せなければ、移譲の意味がない。移譲よりも成果を優先させる。
参考にした情報
「上司視点」で、移譲に関するポイントがまとめられている記事を参考にした。