OKRを運用する際に忘れがちな「ウィン・セッション」

kuny
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ウィン・セッションとは

成果を発表するセレモニー。発表するアウトプットはWIPでもOK。金曜に行なう。

ウィン・セッションでは、「できたこと」にフォーカスする。「できなかったこと」「失敗」の振り返りも大事だが、高い目標を目指す際には、モチベーションを高めることが必要。「できたこと」を称賛し、ポジティブな気分で一週間を締めくくる。

チームを高みを目指せば、失敗も増える。高い目標を掲げるのはよいが、ゴールの達成に失敗したときにゴールにどれだけ近づいたかわからないままでは、憂鬱になりがちだ。

だからこそ、金曜日のウイン・セッション(勝者のセッション)がきわめて重要になる。 金曜日のウィン・セッションでは、各チームが見せられるものをなんでも見せ合う。エンジニアは作業中のコードを、デザイナーはモックやマップを見せる。

ref. OKR シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

ウィン・セッションを忘れがちな理由

自分の周りでは、ウィン・セッションをやっていないケースが多い。以下の理由が考えられる。

1)OKR関連の本できちんと紹介されていないから

OKR シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法」には前述の内容がサラッと書かれているだけ。

Measure What Matters」には、ウィン・セッションの紹介はなく、15章に「承認は最も過小評価された要素。エンゲージメントを高める強力なツール」などと書かれているだけ。

2)時間がもったいないから

OKRを運用している組織は、高い目標を目指している。わずかな時間もムダにしたくはない。ウィン・セッションは目に見えるアウトプットを生み出さないので、カットされる。MBOの考え方のままOKRを運用している、ということだ。

ウィン・セッションのやり方

  • チームごと、もしくは一人ずつ「できたこと」を発表

    • 途中まで動くデモ

    • 新規獲得した顧客リスト

    • うまくいかなかったこともポジティブに発表

      • 対策が完了していれば「学び」として話す

      • 対策検討が未だなら「立て直したいと思っていること」として話す

  • 発表中は、リアクションを送る

    • Figjam上で賑やかす

    • 物理的な拍手

  • 会の締めくくりは「良い週末を」

    • 沈んだ気持ちで土日を過ごしてしまうと、翌週のパフォーマンスが下がる

ウィン・セッションで得られるのもの

  • 自己効力感

    • 進捗が鈍くても、褒められることで「自分ならできる」と思える

  • 進捗を出すことの意欲

    • 「来週もがんばろう」と思える

  • 他のメンバーに感謝する機会

  • チームの一体感

逆に言うと、これらが得られないようであれば、ウィン・セッションではない。

ウィン・セッションのTips

  • 進捗報告だけの場にならないようにする

  • 「できなかったこと」の振り返りは別の場でする

  • 聞き手は、フィードバックをしない

    • さじ加減は運用しながら調整

  • 「ウィン」に気づいた時点で、書き貯めておくやり方もあり

参考