ここのところ気温も上がり、すっかり春の気候になった。
暖かな空気に包まれて、春の柔らかな日差しの中にいると、何だかそれだけでとても嬉しくなる。本当に春という季節は素晴らしい。
そんな季節ではあるが、雨が降る日も最近多いなと思う。
春の雨というと、こんな詩がある。
好雨 時節を知り
春に当たって 乃ち発生す
風に随って 潜かに夜に入り
物を潤し 細かにして声無し
春になると間違いなく降る雨、万物を潤して細かく音も立てない雨。
杜甫の「春夜雨を喜ぶ」です。
あとは、これも情景が浮かぶようで素敵ですね。
千里 鶯啼いて 緑 紅に映ず
水村 山郭 酒旗の風
南朝 四百八十寺
多少の楼台 煙雨の中
杜牧の「江南の春」です。たくさんの寺が、けぶるような春の雨の中にかすんで見えている...という美しい情景。
昔、春休み中の3月に2週間ほど中国の杭州に行ったことがあるのだが、その時の景色などが思い出される。滞在していた場所の近くに西湖という大きな湖があって、春の日差しを受けて輝く様子はとてもきれいだった。
また中国にも行きたいなあ。
※漢詩はこの本を参考にしました。