あの人から分離するだけの、そんな一生でございました。わたしは、あの人がより上へ行くべく、そんな、あぁ、これも言い訳です。好きなどという、そんな感情論でもなく、ただただ、あの人を敬愛し畏怖しておりました。今となれば、もう顔を合わせることも叶わないでしょうけれど。 いえ、わたしは嘘を吐きました。妬ましかったのです。わたしのほうが、なんて思考が瞳を曇らせ濁らせました。きっとだから、罰が当たったのです。短文kurinoki/natsuki最近は短文を不定期更新。ねこがすき。