祝キタニタツヤ紅白出場

kurumiallergy
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はじめに

当文章はmisskey.devユーザーAdvent Calendar 2023 22日目の記事です。

こんばんは。kurumiallergyです。名前通りくるみが食べられません。人生初アドカレなんですが、特にITネタを思いつかなかったので、今年の紅白出場が決まったシンガーソングライター、キタニタツヤさん(以下キタニ)について語ります。

まずは聞いてみよう

キタニの一番の代表作となりつつある「青のすみか」。紅白で歌うのもまず間違いなくこの曲でしょう。アニメ呪術廻戦の五条悟過去編OP曲です。呪術廻戦の呪い呪われるドロドロした世界観と、人の醜さと救済について歌ってきたキタニタツヤがマッチしないはずがありません。しかし、本編の内容とは裏腹に曲自体は爽やかなギターロック・サウンドなのが良い所。青春の曲ですからね。しかし、アニメ視聴後には五条と夏油が互いに向け合う呪いの歌だと気づくのです。キタニの作詞が天才的すぎる...

先月公開の最新曲です。ギターロックから一転、打ち込みフューチャーベースでお洒落ポップな進行。謎ダンスを披露するキタニ。MVがいい。

月を盗み出してしまおうぜ

こわいものばかりの世界の中

ちょっとだけ隠れやすくしたって

とにかく言葉選びが上手すぎませんか?眩しすぎるほどの光に否応なく照らされて、のたうち回るしかない瞬間というのは生きてりゃどうしても遭遇するし、自己嫌悪で眠れない夜だって何度もあるでしょうが、それらを皮肉っぽく肯定してくれるのがキタニなんだよなと思います。

残響

呪術廻戦やBLEACHといった人気アニメの主題歌を担当し、ついには紅白出場と波に乗っているキタニタツヤですが、彼の音楽性に影響を与え、メジャー路線を走る今の楽曲にもそのエッセンスを残している「残響系」とか呼ばれるジャンルが存在します。the cabsというバンドが始祖鳥みたいな立ち位置です。

とりあえず轟音でアルペジオ掻き鳴らす感じのジャンルが残響系と呼ばれてるっていう理解で問題ないと思います。下記はthe cabsのギター・作詞担当の高橋國光へ愛を叫ぶキタニのツイート。

つい先日の12月19日は高橋國光の誕生日には、インスタで言及したストーリーズを上げてました。このツイートの通り、ずいぶん昔にthe cabsは解散してしまったのですが、高橋國光はösterreichというソロプロジェクトで活動しています。他にも残響系にはcinema staffやPeople In The Boxといった素晴らしいバンドがあって、キタニもよく言及しているのですが紹介するには余白が足りないのでまたの機会に...でも最近キタニタツヤとcinema staffが対バンしてました。この曲だけ貼らせてください。素晴らしいので。

羊の群れは笑わない

さて、少し脇道に逸れて残響系の話をしたのは「羊の群れは笑わない」というキタニタツヤのソロプロジェクトから始まったオルタナティブロックバンドを紹介したかったからです。

現在のキタニとは趣の異なる、理解させる気のない難解な言い回しの歌詞に畳み掛けるようなバンド・サウンド。

一転してアニメのED曲のような一曲。現在のキタニに通ずるポップさがあります。

バンド自体は、上記で紹介している3rdアルバム「落陽」リリースを最後に活動終了しています。曲の聞きやすさもクオリティも一番いいので、まずは3rdアルバムから入るのがおすすめ。もし羊笑が気に入ったら2ndアルバムから1stアルバムへと遡ってみましょう。多少粗削りなのは否めませんが、キタニタツヤの源流、初期衝動を味わうことができます。

2ndアルバムで私が一番好きな曲です。

ちょっと遡りすぎたかもしれません。

エモタナ

ところで、キタニはオルタナロックバンドだけでなく「こんにちは谷田さん」名義のボカロPとしても活動していました。つまり、世間的にはボカロP出身シンガーソングライターとして米津玄師などと同じ枠に分類されるアーティストというわけですね。大体のこん谷時代の有名曲はキタニタツヤのYoutubeチャンネルにMVが上がっています。

あまり注目されることがないのですが、キタニはこのボカロP時代、仲の良いボカロPと合同で、エモくてオルタナでカッコe.p、通称エモタナというコンピアルバムを頒布しています。このエモタナという言葉はアルバムに収録されている曲と似たような雰囲気の曲を指すジャンル名としても使用されるようになりました。e.p1~5とシューゲイザー編が存在するらしいのですが、手焼きの頒布CDは現在では入手困難。私の過去に戻れたらやりたいことリストの5本指にエモタナアルバムコンプリートが入っていたのですが、2021年に「In the margin」というキタニ(こん谷)がエモタナで発表した曲全部入りのアルバムが突如リリース。多くのエモタナに飢えていたキタニファンが救済されました。

2曲目の「包まれた町」と3曲目の「海鳴りの夜明け」は羊笑の3rdアルバムにも収録されていますね。バンドverとボカロverで聴き比べができます。

スイサイ/アンブレラ/ロクガツ/ドライフラワはエモタナe.p5に収録されていたツミキさんの曲。エモタナの中でも屈指のエモの豪雨を体感できます。他にもエモタナ収録曲は素晴らしい曲が多いので、気になる方は調べてみてください。

そして、ボカロではないのですが「くらいうみのばけもの」というキタニの未発表曲が存在します。検索をかければカバー曲などが出てくるので、そちらもぜひ。

最後に

ここまで読んで下さった方がいましたら、本当にありがとうございます。かなーり脱線してしまいましたが、好き勝手にキタニタツヤと関連する音楽について語らせていただきました。結構昔の曲中心になってしまいましたが、キタニタツヤに興味を持ってくださった方が増えたら嬉しいです。そして紅白で歌うキタニを一緒に応援しましょう。