
今朝は少し寒く、雪も降った。昼近くになると、コンクリートの上の雪はおおかた溶けていた。
庭に出て、車の雪をおろしていると、祖父が小屋の入り口に佇んで、微笑みながらこちらを見ていた。
近づいて行って、「なにしてんだば?見回りしてるんずな」と言うと、祖父は笑った。
「なんが探してるんず?」
「いや、ただ居るんだ」
「んだが、ただ居るんずな」
私は笑った。祖父は、変わらず微笑んでいた。その微笑みは、それより他の表情を忘れてしまったかのように、顔に貼りついていた。
「寒ぐねんずな?」
と言うと、祖父は思い出したかのように、自分の体を抱くようにしてみせて、すこし震えながら「冷えるな」と言った。
「