友人が花見に行こうと誘ってくれたので、久しぶりに太宰府方面へ車を走らせる。週の頭に見た天気予報では雨マークがついていたが、なんとか持ちこたえて時折晴れ間すらうかがえた。友人の誘いで竈門神社へお参りに行く。今年こそお互いパートナーを見つけようと色違いのお揃いでお守りを購入した。神社の近くにシリコンメーカーが手掛けるカフェがあり、ちょうど開店したところだったらしく、表を掃いているスタッフの人がいた。いい感じの佇まいに足を止めていると、よかったらどうぞと声をかけてくれたので入った。店内撮影OKとのことでいいところを見つけて写真を撮っていると、背中越しに友人が「はぁ~やっぱりあなた写真上手だわ」と言っているのが聞こえた。
昼ご飯の時間になり、友人が一度も行ったことがないといううきは方面に行くことにした。道中個人経営っぽいガソリンスタンドに寄ると、おじさん二人組が対応してくれた。一生懸命窓を拭いてくれている間友人とおしゃべりを続けていたら、おじさんの一人が「いいなあ、楽しそう」とにこにこして言っていた。ガソリンスタンドはセルフに慣れすぎていたけど、こうして会話が生まれるフルサービスの良さを改めて実感した。
昼食は朝倉にある道の駅でお惣菜を買い、すぐ横の川沿いに咲いた桜の下にレジャーシートを引いて食べた。俵型のかしわ飯と唐揚げの組み合わせは最高だった。隣で花見をしていた年配のグループは、ずっと病気の話で盛り上がっている。2時間くらいひたすらしょうもない話をしたのちに、道の駅に併設されている食堂がいまなら空いているのではと思い行ってみることにした。自分でおかずを取るシステムのお店で楽しくなってあれもこれも取った。目の前で黒豆ご飯が売り切れたのが心残りになった。いざ席について食べ始めたが、友人も私もだんだん口数が少なくなる。取りすぎた。二人してはちきれんばかりのお腹を抱え、車に戻る。
うきはに着くころには雨が振り始めていた。またしても道の駅に行き、柑橘類を買い込む。文旦がまだ大量に置いてあったのがうれしくなり、さっきの道の駅でも買ったのに、追加で2個購入した。あまりにも私が文旦の美味しさを語ったからか、友人も買っていた。その後しばらく白壁の町並みを歩き、MINOU BOOKSで本を買い、帰宅。大変楽しい時間を過ごしたはずなのに、「楽しかった」以外のことをあまり覚えていない。ポストに新刊の束見本が届いていた。今回この仕様でいけそうだという確信を得て、安堵。友人からLINEがあり、開けてみると「運転お疲れさま」のメッセージとともにスタバのチケットが2枚届いていた。私もこうありたいものだと思った。