前職でよくお世話になっていたカメラマンさんから、「手タレみたいなことしない?」と誘ってもらっていた撮影に行く。朝家を出る時間が母親と同じになり、数年ぶりに母親と一緒に最寄り駅に向かった。母親は、靴を履くのにもたつく私をよそに早々と家を後にし、先を歩いた。追いつくのも面倒で、私はあくまで自分のペースで歩いていたら、数メートル先からこちらに話しかけてくる。その距離のまま、駅に着いた。
現場に着くと、カメラマンさんの同級生の方の会社が依頼者だったり他に招集されていた人も私と共通の知人だったりして、すごく和やかな雰囲気で進んだ。途中、カメラマンさんに撮影用のコーディネートをやってみるかと言われ、うまくできるだろうかという不安もあったが、ここにいる人はそんな目で私のことを見ないと安心できたのであれやこれやとアイテムを合わせた。撮影に調理風景が含まれていて、調理したものをそのままごはんとしていただいた。知り合いと過ごして、ごはんも食べて、頭も使ってとただ楽しく過ごしていただけなのに、きちんとお金ももらった。こんなに楽しいだけでお金がもらえるなんて、なかなか想像できない世界だった。今年というか、今後はこういう仕事とは思わないような、自分にできることを差し出しているだけでお金がもらえることをたくさん増やしていこうと思った。いま、無職という時間だけは提供できる状態という利点はあるのも大きいかもしれない。みんなの手の届く範囲にいて、こういうことやらないかと誘ってもらえる自分をつくる礎を築く2024年にしよう。
撮影を終えて帰路についているときに、先日出店の抽選に応募していた「ナカノシマジンフェス」の事務局からメールが届き、プレビューに<まずはエントリーいただきありがとうございました>との文字が見え、「まずはということは、落選か…?」との思いが巡ったが、杞憂だった。無事出店できることが決まった。先日AZさんが「今年は年末にMステに出ることを最終目標として、それまでに曲を作ったり地元でライブしたり、着実に歩みを進めていく年。4月はその第一弾でライブとかをやるような時期」というようなことを言っていた。私にとっての地元ライブがこのナカノシマジンフェスになりそうだ。既刊の手直しをして、新刊もつくるぞ。