3月12日(火)晴れ|いまの自由の代償として老後の不安定があるという不安が押し寄せている

朝方の生活に切り替えようと、8:00に起きるようにしてみようと試みている。いったんは目覚めるものの、二度寝をして気が付いたら10:00を過ぎていたが、以前に比べたら早くなってきているので良しとする。

午前中のうちに某通販サイトで頼んでいた服が届くが、黄色とされていた商品が開けてみると白だった。よくよく商品ページを見てみると、画像は黄色だが<カートに入れる>ボタンの欄には白と記載があった。連絡するのも気が引けたが、一応問い合わせしてみたところ、自動返信で「48時間以内に返信します」とあったのに、すぐに回答がきて「もちろん対応させていただきます」と書かれていた。”ピンチはチャンス”とよく言うが、まさにと思った。

天気予報では雷雨になっていたが、清々しいほどの青空が広がっているので洗濯を回した。張り切って毛布を入れたら、脱水がうまくいかず何度もエラーになった。一度取り出し、手で水を押し出してから再度入れるもまただめで、腕の筋が熱くなるくらいには毛布をずっと押していた。三度目くらいでようやく脱水に取りかかってくれて、肩の荷が下りたような気分になった。

洗濯に取りかかってから2時間くらいが経ったころ、友人からメッセージが届き、先月一緒に申し込んでいた宇多田ヒカルのチケットは外れだったという。慌てて自分の分を確認すると、「当選・入金完了」の文字があった。あまり当たったという感じがせず、何度も画面を確認して、ようやく友人に当たっていたことを知らせた。最近原神のガチャ運が悪かったところはここにも作用していたようだ。人生で初めて宇多田ヒカルを拝めることが決まり、興奮している。

洗濯も目処が立ったので、昨夜から作ると決めていたホットケーキを焼いた。結構適当にしたものの、3cmくらいの厚みが出て焼き色もきれいなきつね色でふかふかのものが出来上がった。ナイフをさすと、空洞に音が響いて奥行きがあった。

15時ごろ、干していた布団を取り込もうとベランダに出ると、あまりの日光の気持ちよさにしばし立ち竦む。ベランダの柵にもたれかかり、遠くの山々を見ているだけで幸福感に満たされた。実家で好きなところは、鳥の囀りやときどき遠くで鴎の鳴き声が聞こえるところ。思わず椅子を持ってきて、そこでぼーっとした。そうか、ここで本を読めば最高じゃないかと思いつき、明日も晴れますようにと願う。次引っ越すなら、静かで日当たりの良いベランダのある部屋にしようと誓った。30分ほど経ったころ、母親が帰宅する足音が聞こえてきたので下を見ると、大きな傘を持った母親がいた。「おかえり。雨降なかったね」と声をかけると、一瞬で悔しそうな顔になった。毎日がこんなに晴れの日ばかりならいいのに、と思いながら布団を引きずるように取り込んだ。

夜、妹とゲームをしながらの会話で「派遣社員で働くメリットとは何か」という話になった。これまでは、だいたい3か月更新の契約のため辞めたいときに辞めやすいとか、あまり組織に取り込まれすぎずにあくまで外部の人間という立場を取れることがいいと思ってきた。でも、今回久しぶりに一年以上同じ会社にいて、それなりに裁量のある仕事をしていたにも関わらず、確定申告の際に改めて年収を見て「えっ、こんなもん…?」と愕然とした。それならば、組織に巻き込まれる煩わしさはあるものの、ボーナスがあって休暇もあって、手当も各種受けられる正社員の方が絶対にいいと思った。いまは自由を謳歌できていても、その代償は大きい気がしている。特に老後、生活がしっかりできているのかものすごく不安だ。いまは気力と体力と、なにより親が生きているということでなんとかなっている部分もあるが、数十年はそうもいかない。その点、会社員は強い。雇用保険も退職金も企業年金まで受けられるところだってある。

同級生は子どもも数人いて、家を建てている人も多い。なぜ私はひとところに留まろうとしないのか。今年は「定着させる」もテーマにしていいかもしれない。

@kusundatofu
いろんなところではみ出しながら生きています。郷土玩具、ラジオ、無駄なものが好き。