20241103

kyri
·
公開:2024/11/3

日帰りで東京に行ってきた。

もともと森美術館で開催されていたルイーズ・ブルジョワ展に行きたかったのだけど、11/1から開催されているオアシス30周年展の方にどうしても行きたくなって(こっちは11/23で終わってしまう)行くなら今日しかない! と覚悟を決めて行ってきた。昨日の日記で私は何が欲しいのかもよくわかってないと書いたけれど今オアシス展にどうしても行きたいのは確かだったから、確かなものから一つずつ手に入れていこうという試み。時間とお金があれば手に入れられるものなら自分の都合と調整してどんどん手に入れていった方がいい。もちろん時間とお金で手に入らないものでも、手に入れようとするその努力は大事。

ものすごい人混みだったらどうしようとビビりながら向かったのだけど、チケットも時間制になっていたし、確かに人はたくさんいたけど前にも後ろにも進めないほどの混雑ではなかったし、ぜんぜん大丈夫でした。どんな人が来るんだろうなと思っていたけれど、意外? にも私と同年代かちょっと下っぽい人たちが多かった。気合入った人はオアシスTシャツを着たりオアシストートバッグを持ってたりして、すごいな〜という感じ。そういう人にはまさに感無量の展示だったのだろうか。私はオアシスについてはまだまだズブの素人なので並べられた展示にいちいちありがたがっていたけど。

オーディオガイドのような感じでアプリをDLしてから入場する形になっていたのだけど、電波の具合なのかこのアプリのDLがうまく行っていない人が何人かいてなかなか中に入れてもらえなくて大変そうだった。私も一応DLしたものの、結局はコメンタリーではなくてオアシスの曲を流してくれるものなので、それなら自分のサブスクで聴けばいいんでは……という感じ。実際ほとんど聴かなかったし、聴かなくても全然大丈夫。

オアシスが(というかリアムとノエルが)表紙を飾った雑誌をずらっと並べられるとすごく華やかだった。日本のメンズノンノとかロキノンとかも並んでて、ロキノンはいいとしてファッション雑誌のノンノにも出るんだ〜すご〜いという感じ。リアムはファッションもお好きですもんね。あとポスター。よく知らなかったけど、オアシスのポスターはなんだかどれもユーモアがあって音楽のポスターじゃないみたいだった。これは中でも特に気に入った一枚。

ノエルのインタビュー映像を見ていて、「日本で書かれた曲はありますか?」と言う質問に「あるよ、the masterplan」とノエルが答えていて嬉しくなった。the masterplan、何回も聴くうちにめちゃくちゃ好きになった曲。昔はオアシスで好きな曲は? と訊かれたらDon't look back in anger一択だったけど、それはあんまり曲を知らなかったからで、今訊かれたらもしかしたらthe masterplanって答えるかもしれない。そして、この曲もやっぱりノエルが歌っている。もう私はノエルの声が好きなんだな、絶対。

展示が終わって物販に入るとみんなすごい勢いで商品をカゴにばかすか放り込んでレジですごい金額を叩き出していてちょっと圧倒されてしまった。そういう私もトートバッグとスウェット買っちゃったんですけど……

その物販からも出ると最後にDefinitely Maybeのジャケット写真のフォトブースがあったのだけど、如何せん一人で来ているし、いきなりその場で5人組が組めるとも思わないし、ちょっともったいなかったけど諦めた。5人組で来るとみんなでDefinitely Maybeの再現ができますよ。でもあのフォトブースに並んでた人に5人組なんていなかったけど、やっぱりその場で5人組を組むのだろうか。すごいな。いきなり知らない人とDefinitely Maybeやるの。

ミュージアムを後にして、ストーリーズに写真あげよ〜と思ってインスタを開いたら大学時代の同期が全く同じオアシス展の写真をストーリーズにあげていてびっくりしてしまった。まさかいたなんて。もしかしたらすれ違っていたかもしれない。えーっ、会いたかったな久しぶりに。


次、森美術館に移動してルイーズ・ブルジョワ展『地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』

性的なモチーフ、暴力的なモチーフが散見されるけど、なぜかそういう作品を見ていると心が落ち着いていくような、凪いでいくような感じだった。ひたすら内に潜って自分のことを深く見つめている彼女の静かな眼差しを感じることができたからだろうか。どれも感情をかき乱すような作品ではなくて、彼女の深い内省から表出した、性的でもあり静的な、落ち着いた佇まいをしていた。母との別離、父との確執、そして自分の中に渦巻く清濁併せ持つ母性、その傷や痛みを見ているとなぜか心は安らいだ。彼女が傷や痛みを否定することなく、ただそこにあるものとして、存在を肯定し、深く深く見つめていたからだろう。傷も痛みもあっていいんだと言われたような気がした。

モリビの展覧会に来るといつも思うけど来ている人みんなオシャレ。


帰りの新幹線まで時間があったので、どこかでお茶でも飲もうかなと思って「六本木 カフェ」で検索したらなんとウィーンのお茶が飲めるお店があるではないですか。

ザッハトルテも久しぶりに食べることができてよかった。六本木に来ればなんでもありますね。でもこれは現地マウントを取るようで感じ悪いけど、あのザッハトルテはホテルザッハのものではないと思う。なぜならホテルザッハのザッハトルテは甘すぎて全部食べるのがものすごく大変だから。甘すぎて完食がしんどいケーキって初めての経験だったからホテルザッハのザッハトルテは多分一生忘れない。このお店のザッハトルテはするっと食べれてしまったので多分ホテルザッハのものではない。でも美味しかった、ご馳走様でした。


片道2時間とちょっとなので、ぜんぜん日帰りでも行けるんですよね、東京。これからはもっと気軽に、ちょっと行こうかな〜くらいのノリで行きたい。まあお金に余裕があればの話ですけど……。でも今回、その「ちょっと行こうかな」のノリで初めて行くことができたのでよかったと思う。オアシスありがとう。しかし、今まで本当に適当に聴いてただけで別に何の思い入れもなかったバンドにいきなりはまってこうして回顧展に遠征することになるなんて思ってもみなかった。適当に聴いてたバンドがいきなり輝き出すって、そんなことあるんだな。やっぱり全盛期の彼らの姿を見れたのが本当に大きかった。見れば見るほど、知れば知るほど素敵なバンド。オアシスTシャツを着て展示に来る人たちの気持ちがわかる。かく言う私もアダムエロペのオアシスコラボTを買ってしまったので……もうズブズブですね……

@kyri
週末日記