20260419

kyri
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公開:2026/4/19

夜中に昨日食べたものを全部吐き戻したおかげでその後うつらうつらとしか眠れず、気づいたら7時。しかし朝ごはんはしっかり食べる。今日は何して過ごそうかなと思ったものの、最近明らかに食べすぎていて体重が増え気味なのでちょっとは運動した方がいいなと思い出かけることにする。昨日と同じく本3冊、手帳1冊、mac1台入れた重たい鞄で駅まで歩く。ヘッドホンのBGMはプロジェクトヘイルメアリーのサントラ。かれこれ2週間くらい聴き続けている。飽きない。映画を観れない時間をこの音楽で補完している。ほぼ一日中プロジェクトヘイルメアリー観てるようなもん。

駅まで歩いて電車に乗り、電車を降りてまた図書館まで歩く。図書館では昨日の短編の続き。3時間粘って2000字くらい。土日で計5000字。うーん、もっとやれたような気もするけど。花火大会の話は一応4人は集合して、とりあえず河川敷まで歩き出したところまで書いた。花火本番が遠すぎる。これを収録する短編集はJ庭に持っていこうかと思っているけど今のところあんまりBLしておらずむしろ男女がずっと会話しているので、これをJ庭に持っていって大丈夫なのかな? と思い始めてきている。一応主人公の男の子は一緒に花火大会に行く幼馴染の男の子のことが好きっていう設定はあるけれども。でも一番危惧していたのは1万字書きたいと思っていたのに5000字で終わってしまうことだったので、少なくともそうはならないみたいでちょっと安心している。あとはあまりにも書けなさすぎることも心配していたけどそれもどうにか回避できそう、ゆっくりでも一応進んではいる。途中ウィダーで昼食、最近の食べ過ぎを調整する。ウィダーを勢いよく吸い込みながら、美味しいものが食べたいなあとぼんやり考える。最近は十分食べてるだろ。

『ハムネット』を観ました。以下ネタバレ?

とにかく、雄大で雄弁な森と、ジェシー・バックリーの稀代の名演を見るための映画だったように思う。彼女が演じるアグネスから終始目が離せなかった。彼女の野生みというか、喜怒哀楽、人間が体の中に持てる感情すべてがほとばしっていた。出産シーンとペストに倒れたハムネットを看病するシーンが真に迫りすぎていて目が離せないんだけどもうやめてくれと思いながら観ていた。あと彼女も素晴らしかったんだけれども、ハムネット役の男の子も本当に素晴らしかった。父親の不在を埋めようとする健気さ、だけど寂しくて悲しくて涙が流れてしまう子供らしさ、双子の妹ジュディスをペストから逃がそうとする勇気、この子がいなくてはこの映画も完成しなかったなあと心から思う。

何をもってその人を愛しているという証明とするんだろうと思っていた。病に倒れた娘と息子を必死に、死ぬ気で看病するアグネスもそれは愛に他ならないし、だけど、その場には間に合わなかったけれどのちに『ハムレット』を書き上げて作品を後世にまで残したウィリアムも、違う形での愛の発露だろうと思う。だけどアグネスにしてみればお前は私が必死で看病してるときに居てくれなかっただろとか、息子が死んでるのにもうロンドン戻るのかよふざけんなよとか、息子の名前を芝居に使うなよとか、それもまたごもっともだ。息子の名前をタイトルに冠した作品を書いてしまうウィルもめちゃくちゃ業が深いというか、結局何があってもこの人は芝居という物差しで物事を捉えてしまう、たとえ息子の死という耐え難い悲しみがあっても芝居という形で表現して、自分を癒そうとする姿は、『国宝』を観たときにも思ったけれど「こんなふうには生きられない」と思う。二人の愛の表現方法はあまりにも違う。そもそも二人は、あまりにも違う。

ラストの芝居本番シーンは、もしもこんなことが本当に起こり得るのなら、私がウィルだったとしたなら、そして俳優だったとしたならもう死んでもいいと思っただろうなあと思った。演劇であれ、映画であれ、そこにあるのは演者と観客のコミュニケーションに他ならない。物語は一方的にわたしたちに与えられるものではなく、わたしたちもまた物語に何かを与えることがある。『落下の王国』を観たときにも似たようなことを思ったな。お芝居は、舞台に立つことは、私はここにいると声を上げること、そしてその声を受け取ること、祈ること、永遠にも長い間、語り継いでいくこと。『ハムレット』は贖罪であり、治療であり、回復の過程であり、そして救済だった。アグネスはスピリチュアルな領域に生きている人で、そんな人は演劇とは相性が悪いんじゃないかとも一瞬思ったけれど、演劇の方だって元はといえばスピリチュアルな営みだったのだし、アグネスもまた『ハムレット』に救済を見出したのは必然だったのだろう。あまりにも違う二人が、夫の書いた作品で同時に救済される。『ハムレット』が二人をもう一度繋げる。

惜しむらくは私がシェイクスピアを全く通ってこなかったということで、『ハムレット』も「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」くらいの知識しかなかったので、もっとシェイクスピアの史実を知っていればより楽しめたかもしれないなということ。映画を観る前に、昨日は買わなかった原作を結局買ってしまったので、頑張って読もうと思う。それにしても『ノマドランド』のときも思ったけどクロエ・ジャオの映画はとにかく映像が綺麗だなあ。

@kyri
週末日記