原稿が進まなくて昨日は丸一日図書館にこもって本を3冊読んでいた。3冊！ そんな意欲があったら何度も書くけど原稿をやれという話だ。だけど、書き下ろしは本編の追加エピソードと後日談の２本を書こうと思っていたのだけど、本編にエピソードを追加することで内容が失速してしまっては嫌だな〜と友人に相談したら、じゃあ書かない方がいいよ、というアドバイスをもらい、やったぜ！ ということでやめることにした。後日談１本で頑張ります。こういうとき、人の言うことを素直に聞くのはいいことなのか、単に意志が弱いだけなのかわからなくてちょっと自分に呆れはするものの、１本をやめたことでだいぶ心に余裕が出たような気がする。来週から頑張ろう、来週から…来週から…だめだ、やっぱり弱気！ 最近とみに不安が止まらなくて、本当にイベントに出れるのだろうか、やっぱり無理なんじゃないかって、多分PCの調子がなんとなく心もとないからだと思うけど、色々ぐるぐると考えてしまう。嫌だな〜〜！ 友人にも「あなたは肝心なところで本当にPCが壊れるタイプの人間だからバックアップは気をつけてね」と言われてしまいめちゃくちゃ慄いている。本当に壊れたらそれはもう買い替えるしかないけれど、まさかこのタイミングで？ って、思っちゃうじゃん！
僕のマリ『常識のない喫茶店』を読んで、うわ、私も毎週同じドトールに居座る人間だから絶対顔を覚えられてるだろうしもしかしたらあだ名もついてるかもしれないなと思った。「毎週土曜日に来て必ず電源席に座るメガネ」これだな。私が毎週行ってるドトールには背が高くて儚い吉沢亮みたいな人がいて、とても綺麗な顔をしているので、いつもこっそりチラチラと接客の様子を伺っていたのだけど、最近顔を見なくなってしまった。見た目からして大学生だろうなと思っていたけれど、3月だし、卒業してしまったのかもしれない。就職先が見つかっていたならいいし、この先どこに行って、どんな人生だったとしてもいつまでも元気でいてくれたらいいなと思う。私はただの客に過ぎなかったけど、きみの将来の幸を祈ってる人はきみの近くにきっと、多分たくさんいるんだよ。
昨日本をたくさん読んで疲れたので、今日はほとんど寝ていた。
『ストップ・メイキング・センス』を観に行かなきゃなと思っている。年の離れた友達にそのことを言ったらその人は中学生のときにオリジナル版を観ていたらしく、自分にはいろんな思い入れがあるから多分フラットな気持ちではもう観れない、だからこそトーキングヘッズもデイヴィッド・バーンのこともよく知ってるわけではない私が観てどんな感想を持つのかとても興味があるとのことだった。だけどしずインで日記を読ませてもらってる人たち、割とみんなこの『ストップ・メイキング・センス』を観に行っていて、みんな絶賛しているので、多分私も大丈夫だろうな！ という気がしている。デカすぎるスーツが気になる。地元の映画館もこの映画に力を入れていて、スタンディング上映も企画しているみたいだけどそれはちょっと遠慮しておこうかな。怖いので…
たとえば差別や暴力を目にしたとき、その理不尽さに心が揺さぶられるけれど、同時にもうひとつ手を伸ばしてくるものがある。「もしかしたら、自分もこうなのではないか」という恐怖だ。自分の外側にある何かを知らずにいるせいで、無自覚に誰かを踏みつけているのではないか。あるいは知らずにいるせいで、そばで踏みつけにされる誰かを見逃し続けているのではないか。
私には十分な想像力がない。正確に言えば、想像の及ぶ範囲がだいぶ狭い。同情を感じる相手にはとことん同情的になるくせに、外側にいる人たちに対してはとても鈍感なのだ。そしてその「外」は海のように広い。
餅井アンナ『へんしん不要』p56-57.
そうなんだよな、と思う。私は大部分においてマジョリティにいる人間で、昔から差別らしい差別を受けたこともないし（たぶん鈍感だっただけ）、周囲は私に優しかったし、正直今に至るまで何も不自由したことがないと思う。だから自我というものがかなり薄い自覚がある。基本的にのほほんと暮らしているし、差別がいけないということはわかっているつもりだけど、じゃあ実際どうしたらいいのか、とか、どうやって声を上げたらいいのか、とか、正直わかっていないままだ。SNSで怒ったり、声を上げたりしている人を見て初めてハッとする。そうなんだ、と思う。自分の浅慮や鈍感さにいつも嫌になるけれど、そこで全部を諦めて、どうせ私はこうだから、と開き直ってしまうんでもなく、しんどいことだけど、誰かの怒りに触れて、都度、学んでいくしかないんだろうなと思う。私は口も達者ではないし、何か上手いことや的確なことを言えるわけでもないし、人の怒りに触れると怖くなって黙り込んでしまうタイプの人間だけど、できることをやっていく。
とはいえSNS、主にtwitter(X)、しんどいので最近はあまり見てないですが。