昨日の日記にお手紙を投函してくださった方、ありがとうございました。インターネットの海で、私のことも知らないであろう人に「無事でよかったです」と言われることはとても不思議な気持ちですが、あなたにそう声をかけてもらえて、私も無事でよかったなと思いました。読んでくださってありがとうございます。
なんか忘れてるな……と思っていたら箱根駅伝を見ていなかった。ということで昨日は朝から箱根駅伝。青山学院大学が強くなり始めたのはいつ頃だったかよく思い出せないけれど、去年は優勝できなかったとのことで、今年奪還できてよかったねという思い。アンカーの選手が投げキスしながらゴールテープを切っていて、なんだかよくわからないのだけど、時代だ……! と思ったのだった。令和のゴールは投げキスと共に。
箱根駅伝といえば私が高校生だったときはちょうど東洋大に柏原選手がいて、彼の走る山登りが圧倒的すぎて他の選手もちょっとついていけなくて、結果圧勝していたのだけど、それを冬休み明けに同じクラスの陸上部の男子二人が「全然面白くねえよなあ」と笑っていたのをいつも思い出す。短距離と長距離の二人は性格も成績も正反対で、それでもいつも楽しそうに二人で笑っていた。長距離の彼と私はいつも朝が早くて、いつもどっちが先に教室にいるかで競い合っていたわけではないけれど、そのおかげで少しだけ仲が良かった。今も元気でいてくれているといい。
ファン・ジョンウン『百の影』を読んだ。彼女の小説は結構たくさん読んでいる。以前インターネットで知り合った人に、「『何も言う必要がない』をぜひ読んでみてください」と紹介されたことがきっかけだ。彼女の文章の中にあなたの気配を感じます、と。それ以来私はファン・ジョンウンに勝手な親近感を抱いている。親近感を抱くには恐れ多いほどの偉大な作家なのだが。『百の影』は装画の雰囲気のとおり、ぼんやりした視界に浮かび上がる静謐な世界、そこで静かに息をしている二人の呼吸をじっと見つめるような読書だった。弱者はいつも大きな力に虐げられてしまうけれど、そんな状況下でも相手への優しさを失わず、注意深く息をして、一歩ずつ生きようとする人たちがいる。
相変わらず余震が続いている。昨夜も2回ほど目が覚めた。いつまた大きな地震が起こって今度こそ大津波が来るとも限らない。それでもだいぶ慣れてしまった。変わらず持ち出し用のリュックは玄関先に置いてあるけれど、もう数日もしたら片付けられるような気がする。昨日から能登には雨が降っている。少しの雨でも地盤が緩んで土砂災害の危険性があります、と、アナウンサーが繰り返す。死者の数がどんどん増えていく。この地震も「大震災」と名前がつくようになるのだろうかといつもぼんやり考えている。来年のお正月になれば、元日から早々に黙祷を捧げることになるのだろうとも。忘れられないお正月になったことは確かだ。あの、りーんりーんと鳴る津波警報の音は、もしかすると生涯忘れないかもしれない。
それはそうとして、正月をほとんど動かなかったせいで少し太った。ショック。これから落ちるだろうか。いやでも、地元に帰ってきてから私は太りゆく一方なんですよ……それまでが痩せすぎだったんだと言われたらまあそうなんですが、でもこのまま知らぬ間にむくむく太っていってそのうち服のサイズが合わなくなってしまったらどうしよう。そうなる前に何か対策を打てよと言う話なんですが。本当に自分の体重と外見についてはいつまで経っても折り合いがつけられない。でもこうしてゆっくり太っていっているということこそが折り合いがつき始めたということではないのかな。わからない。わからないけれど、太らないなら太らないに越したことはないじゃないですか〜〜!