20240218

kyri
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今日は美容師の従妹の誕生日。

なんだか盛りだくさんな休日になった。昨日はまず図書館に行き、持ち込んだ『ガザとは何か』を一気に読み切った。一気に読ませるだけの熱量と切実さに満ちた本だった。途中、何度も泣きそうになった。心の中では泣いていた。どうしたらいいのだろう、この本が一人でも多くの人に伝わって、そしてガザの現状がより広く深く世界に広がるためにはどうしたらいいのだろう。私だって何もわかっていなかったと思う。だけどこれを読んだからには、行動を起こさなくてはならないと思った。本文中の質疑応答の中で「ガザに関心のない人にどう対応したらいいか」という質問に、岡先生は「関心のない人に関心を持ってもらうのはこの攻撃が終わったあとでいい」と語っていた。今この状況で、ガザに関心がない人がいるということ自体が心苦しいけれど、だけど実際そうなのだろうと思った。今、やれることをやらなきゃならない。

それから映画『夜明けのすべて』を観た。めちゃくちゃ良かった。三宅監督の人間への愛の深さにはーーーーーっと大きなため息をつきたくなる。誰しもが、見える場所見えない場所、その大小に関わらず傷を抱えて生きている。だけど、傷を抱えながらでも生きていけるし、生きていていいし、3回に1回くらいは、誰かを助けることができる。私たちの人生は、夜空に輝く星々なのだ。三宅監督が映像に残す光の形が本当に大好き。なぜこんなにも光とは美しいのだろう。前作『ケイコ 目を澄ませて』で、聾者の主人公を聴者の役者が演じることに違和感を感じて、色々考え込んでしまってちょっと心が離れかけたけど、やっぱり三宅監督が好きだと思った。これからも優しい眼差しと、愛と、光に満ちた映画を撮り続けてほしい。

そして、今日は本当は『ファースト・カウ』と『ミツバチと私』を観にいく予定だったのだけど、『夜明けのすべて』があまりにも素晴らしくて、もっとずっとこの余韻に浸っていたかったのと、こうしてはいられない、私も生み出さなくてはという気持ちがむくむくと湧き上がり、一日を部屋にこもって満を辞して最終回の執筆に挑んだ。前回の日記に書いた通り、ユリイカはすでに訪れていたので、あとは信じて書くだけだった。ゆっくり、ゆっくり、慎重に書き進めた。全ては物語のイデアを写しとるために、何にも見逃さないように。そうして書き上げた最終回は、イデアを完全に写しとれたかといえばとても力が及ばなかったけれど、それでも、物語が要請する声は最低限、聞き取れたと思っている。ここまで来れば完全に私の筆力の問題で、実力不足も甚だしかったと思うけど、だけどベストは尽くした。今、やれるだけのことをやった。たぶん。

最愛の人との別れを選んだとしても、それであなたの人生全てが否定されるはずがないということを祈って書いた。別れることは負けるということじゃない。ハッピーエンドは確かに美しいけれど、別れを選んだとしてもあなたが幸せになれる余地は絶対に残されている。そして、別れを選んだとしても、あなたの中にはきっと最愛の人への想いは残る。私が信じることを祈って書いた。この祈りがほんの少しでも、伝わればいいなと思う。それは私の筆力の問題ですが。色々、かなり、悩むことの方が多かったけど、そして紙の本に収録する予定の書き下ろしにはまだ手をつけていないけれど、ひとまず最後まで書き上げた今となっては、この小説を書けて良かったな〜と感じている。書く体力は年々落ち続け、もしかしたら数年後にはこの長さの小説は書けなくなっているかもしれないからこそ、今、書けて良かった。今このときを私が生きた証だと思った。二次創作って尊い。

書き下ろしは米津玄師のLemonをBGMにして書こうかなと思っているけどやっぱり仮で頭の中に置いておいたイメージは一度めちゃくちゃになりそうな気がしている。イベントは6月末でまだ時間はあるけれど、4月になったら別のことに注力したいので、できれば3月中になんとかしたい。いや〜〜〜できるかな〜〜〜?とりあえず今は本当に疲れているので明日考える。もう全部明日考える。書き下ろしのイメージも全部わからなくなっちゃったけど、明日からの私はきっとまたイデアを求めてあれこれ考えていくはずだ。本当に疲れているのに日記まで書いてえらい。

@kyri
日々と二次創作の間で