一夜明けて12月になり、いまだにオアシス来日公演に落ちたのに納得がいかないでいる。一体誰が当たっているんだ、幻か? 同じく申し込んでいた学生時代のゼミ同期男性(軽音楽部)に聞いてみたところやっぱり落ちており、彼の周りにも落ちた人しかいないらしく、一体誰が当たっているんだ、幻か? そして彼はおそらく私なんかよりもずっとオアシスが好きなので、チケットまだ残ってるしオーストラリア行こうかなとか言い出してちょっと笑ってしまった。流石に私はオーストラリアまでは飛べない。でも、まあ来年の話だし日が近くなってきたらリセールの情報も出ると思うよと言われ、なるほど! その手があった。まだ完全に諦めるのは早いかも。
そして今日は山内マリコ氏の『逃亡するガール』トークショー&サイン会に行ってきた。小説にも出てくる商業ビル、マルートの4階の広場にて。マリコ氏は真っ赤なワンピース姿だった。トークショーを振り返っていつも思うのだけど、たくさん面白い話聞けたな〜あとで日記にまとめるぞと思っても、いざ日記を書こうとPCを立ち上げると、あれっ……どんな話してたっけ……となる。メモを取れ! 隣の隣に座っていた人が最初から最後までものすごく熱心にメモを取っていてまじで見習うべきだった。あわよくばそのメモを見せてもらってこの日記を書きたかった。思い出せたマリコ氏のトークを箇条書きで書いていこうと思ったけれどそれもおぼつかないくらいに記憶がまとまらない。何しに行ったんだ! でも面白い話がいっぱい聞けたという実感だけは残っていて腹が立つ。メモを取れ!
印象的だったのは、「よく地元の富山については、つまらなかったんでしょ、嫌いだったんでしょ、だから出たんでしょと言われるけれど、そんなことは全然なくて、ただ高校時代、大学受験をしなきゃいけないから県外に出たというだけ。それも当時の進学先で多かったのは東京や大阪で、私が高校生だったときは北陸新幹線が通っていなくて東京に出るよりもサンダーバード一本で行ける大阪の方が楽だなと思って大阪に決めただけ。私は高校生のとき、高校生より先の未来のことを全く思い浮かべられなかった」という言葉で、これにはかなり共感した。私も大学受験で県外に出たけれど、それは、通った高校が進学校で、みんな大学に行って家を出るから、そういうものなんだと思ってそうしただけだった。だから私も高校生より先の自分の未来のことなんて何も考えてなかった。大学行ったらこんな勉強がしたいな〜とは漠然と思っていたものの、それは未来を考えることとはまたちょっと違うと思う。そして、高校生の私はあまりにも無知だった。マリコ氏は高校時代はひたすら雑誌を読み、映画を観て、というインプットの時期を過ごしたそうだけど、私はそれすらもなくて、ただ大学に入るための勉強しかしていなかった。それは私のせいでもあるし学校のせいでもある。いや、でも私のせいだな……。どれだけ勉強が忙しくても本を読む子は読むし映画を観る子は観る。と、わかってはいるもののやっぱりでもあの時あんなに勉強が忙しくなかったなら、とはどうしても考えてしまう。17歳の私に戻れるなら、勉強ばっかしてないで本を読め! 映画を観ろ! と言いたい。が、17歳の私が勉強を頑張ってくれたおかげで私は進学できてそれなりの就職先も見つけているので、難しいところ……。
あと「今の若い子たちに思うのは、県外に出るという選択もいいし、だけど富山に残ったからと言ってそれが悪いわけでは全然ないということ。自分が居心地がいいと思える場所にいるのがいい。自分に正直に、そして自分が何を望んでいるのか、自分のことをよく知っておくべき。それがはっきりしないまま周りに流されるばかりだとあとあとしんどくなる」というコメントも、そうだよねえと思うのだった。私は結果的には都会も地元もどっちもそれぞれ居心地がいいと感じているけれど、もっと自分のことをよく考えていれば、もしかしたら都会には出なかったかも知れない。私が都会に出たのは前述の通りみんなそうしていたからで、これがもし、みんな地元に残る環境にいたなら私は地元に残っていただろうと思うのだ。今となっては、みんな都会に出る環境にいたおかげで今の私があるし、よかったなとも思っているけれど、でもそれは周りに流された結果だった。もっと自分の足元がしっかりしていれば別の選択があったかも知れない。でも、私は何事においてもやってみないとわからない性質なので、どのみち流されないと何もわからなかったかも知れない。学生時代に行かせてもらった留学だって、行ってみて初めて自分が留学に向いてない性格だということがわかったくらいだし……ここまでくるとただのバカ。
でも、サイン会では思うことを少しだけどお話しできて本当によかった。先日の柚木麻子氏のサイン会の時と比べて大進歩である。「能登のこととガザのことを並べて書いてくださってありがとうございます」と伝えることができた! そうしたらマリコ氏も喜んでくれて「それが私も書きたかったことです」と。今も私の中で、能登のこととガザのこと、どちらにどれだけ心を砕くのか、砕けるのか、計りかねているところはあるけど、やれることをやっていくしかないのだと改めて思った。
あと「リバーズ・エッジ2018」が大好きなことも伝えられて本当によかった〜! マリコ氏やっぱり同郷で嬉しい! これからも追いかけます!(さしあたり来年に出るらしい上野千鶴子との対談本がめちゃ楽しみ!)
