今日は特にイライラしてない。寝ている間に地震が来たらどうしようと思いながら寝たのでなんとなく眠りが浅いような気がする。幸にしてまだ寝ている間に地震に襲われたことはない。でも、夜の真っ暗な中で地面を揺らされたらきっと昼間の何倍も怖いだろうな。そんなことを考えて、阪神淡路大震災は日も昇らない朝方の出来事だったことを思い出す。毎年テレビで見る東遊園地での追悼はまだ暗いうちから行われていた。だから、蝋燭の光があんなに綺麗だった。
今日も図書館。そろそろ同じことしか書いてなくて自分でもつまらなくなってきた。今日も今日とて悪筆にぶち切れそうになりながらノートをまとめて暗記する。いやになったら本を読む。今日は持ち込んだ川野芽生『星の嵌め殺し』と図書館で見つけた五十嵐大『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』を読んだ。後者の本については、私は昔から聴者とろう者の関係性についてなんとなく関心があるので、五十嵐氏の他の本も読んで改めて考えてみたいと思う。川野芽生の『星の嵌め殺し』はさすがというか、前作『Lilith』でも感じた、冴え冴えとした言葉への眼差し、凛とした眼差しにまた撃ち抜かれてしまった。それにしても、読めないどころかこの人生で一度も見たことがない漢字がごろごろ出てきて笑ってしまう。見たことないから読み方もまるで見当がつかない。私は多分にして短歌についてはフィーリングで読んでいる。自分で詠んだこともないし、入門書を読んでみてもまるでできる気がしないし、きっと短歌については一生読み専なのだろうなと思いつつ、それでも、短歌は好き。不思議なことに短歌をやる知り合いも何人もいる。
オフィーリア、もう起きていい。死に続けることを望まれても、オフィーリア。
どうしても星は降り来る冬の日のはるか犯人を指名する
すぐ消えるきらめきと呼ばれつづけつつわたしたち永遠にうつくしい
合はせ鏡を空に散らしてほんたうは夜空にひとつしかない星よ
いかなる神の前へもこの姿でゆくよ。海のフリルが白さを増して
川野芽生『星の嵌め殺し』
そして昨日の日記で書いたとおり、谷崎の『細雪』を部屋から発掘して読み始める。上中下巻があって、上巻だけが見当たらなくてどうしたんだと思ったら、河出文庫のブックカバーが付けられていた。『細雪』は新潮文庫だ。まだ序盤も序盤だけど、妙子が好きだと思う。彼女が作る人形がどんなものなのか気になる。心斎橋筋の画廊で展覧会を開いたというくだりを読んで、かつて大阪に住んでいたとき、たまに訪れていた中崎町の古い喫茶店でも人形の展示を見たことを思い出した。古本も販売していて、恩田陸のサイン本を購入したことがある。何度か訪れているうちに店主の人が私を覚えてくれて、それが嬉しかった。でも、さすがにもう忘れているだろうな。
私が毎日図書館にこもっている間に家族がアンナチュラルとMIU404を完走していて、ラストマイルも楽しみ! と言い出したので、やばいなと思っている。私はどちらも観ていない。昔から、テレビドラマを追いかけるのが苦手なんだ……たまに思い立ってアマプラで一気見したこともないわけではないけど、ひたすら観ているうちに一日は朝から昼になり、そして夜になり、そういう時間の流れが耐えられないんである。決して一日を無駄に過ごしたわけではないのだと分かっていても、どうしても、一日を潰してしまった……と思ってしまうのだ。でもアンナチュラルもMIU404も周りにファンが多いし、そんな気持ちは抱かずに済むかな。観てみたいなとは思いつつ、まだしばらくは、図書館の日々かな……。
明日から、というか、今日から? 東北に台風が来る。NHKの画面は昨日まで南海トラフ地震のことを逆L字形のテロップで流していたけど、今日見てみたら台風のことに変わっていた。次から次へと災害がやってくる。8月の1ヶ月分以上の雨が降ると言っている。線状降水帯ができるかもとも言っている。東北の人たち、どうか気をつけてほしい。