CTO/VPoEのように、経営に近い立場でエンジニアリング全体に対してリーダーシップを発揮する必要がある人にとって、どうやって現場感を維持し続けるかは永遠のテーマな気がする
自分も、開発リーダーや1チームEMだった頃は、比較的プレイングマネージャーとして開発タスクを手にしながらリーダー・マネージャーとしての仕事もそこそこできていた気がするけど、
会社の技術・エンジニアリング全体に対して責務を持つようになってからはそうはいかない日々が続いている
自分ができるのは、期限もなく、何かのブロッカーにもなっていないタスクをちょっと横から手を出す(しかも着手すると言ってから完遂するまでにすごく時間がかかる)か、
直近の業務とは直結しないような、探索的な開発を行うか・・
そんな中、カミナシVPoEのpospomeさんの記事がバズったのを見かけた
エンジニアとして手を動かす機会が減り始めた時から自身の "技術貯金" みたいなものを切り崩してやりくりしてきただけであって、 新しい技術を学ぶのは無理かなと思っています。
これが本当に自分にも当てはまるなぁ・・とぼんやり感じていて、じゃあどうしたらいいんだろうというところまでこの記事を読んだときにはあんまり考えることができなかった
相変わらず日中はMTGに奔走して、夜とか休日とかちょっと時間ができたときに話題になってた技術触ってみたり、登壇ドリブンで技術検証してみたり(僕はこれを TDD=登壇ドリブン開発 と呼んでいます)
そういえば、カミナシといえばtoriさんも技術の詳細に立ち入るのをやめたって言ってたので、みんな同じようなこと考えてるんだなぁとか思ってみたり
あんまり解がない中でズルズルと過ごしていたときに、以下のエッセイ集?が公開されたので読んでみた
その中の7章にあった、岡島幸男さんの『「刀は堂々と抜け」 ~兼任リーダーの心得'17 』に記載されていたことが、一つ光になりそうだったので反芻してみている
「堂々と刀を抜く」には、ふたつの意味があって、「作業を巻き取るのではなく、一人 のソフトウェア開発者として堂々とチームに貢献する」だけでなく、「部下の前であって も自分の今の実力をさらけ出す必要がある」ということなのです。
これが金言だな、と思った
なんで自分がそこまで開発にコミットできないのかというと、
日中はMTGが多く、まとまった時間が取れない
目の前の技術課題より、数年先を見た技術戦略を考える必要がある
というのを制約(言い訳)にして、じゃあ影響のほぼない、小さいタスクからやるか・・と考えてタスクをちびちび取っていたのだと思うけど、
どっちも強い制約ではなく、変数でしかないので、自分のコントローラビリティの中でいくらでも外せる制約だな、と
MTGが多くてまとまった時間が取れないなら、定例MTGをパズルしてなるべくまとまった時間が取れる様な差配にすればいいし、最初から作業ブロック枠を取って、そこにはMTG入れないで欲しいというコミュニケーションを組織内で行っておけばいいし、
数年先を見た技術戦略なんて、目の前の技術課題についてちゃんと理解した上で考えないと画餅でしかない可能性あるし、
もっとコミットメント取れる状況は自分次第でいくらでも作れるはずだな、と
GW中に思ったので今日から挑戦してみる
ちなみに、同エッセイの中で
むしろ、開発の仕事の楽しさ、有意義さにハマってしまうことのほうが怖いです。開 発現場で働くことは楽しく、自己管理ができないと、開発作業を言い訳に本業が滞りま す。まさに「サバイバルモード中毒」です。
とも触れられており、自分の軸はリーダーシップ・マネジメントにあることを認識した上で、実際の開発タスクにコミットするべきだなというのも自戒として留めておく