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Kaigi on Railsに行った

laiso
·
公開:2026/10/17

年次のOSSへの寄付を整理していたらKaigi on Rails運営元が個人スポンサー枠のようなものを募集していてそれに登録したらチケットがついてきたので、都合をつけて一部参加しました。

二日間、それぞれキーノートがあり、初日にはオキシトシンの貴公子・DHHが登壇し、Pencils downの余韻を残しつつもどこかチルい感じの語り口で、うちら卒業してもルビーストだよね、(地元最高)のようなトークをして中国Omarchyミートアップに旅立って行った。

二日目はDave Thomasの代打で登板したらしい松本さんのトークで、最近作っているRuby to C言語のAOTコンパイラSpinelのストーリー。これは名前しかチェックしていなかったので興味深かった。ここからさらに、RoundhouseというRailsアプリを他言語の実装に変換するツールの変換先としてSpinelを追加し、Railsアプリを動かす試みもしている。詳細はRebuildポッドキャストの#434でも聞けるのでリスナーはチェックしてほしい。

Spinelの発想はプログラムが実行時にネイティブバイナリなら、言語はRubyでもよいよねというもので、C言語に変換するレイヤーでRailsの実装に使われているメタプログラミング要素を解決するために膨大な技術的な解決がいるという感じ。その後のamatsudaさんの発表内容もSpinelで完全なRailsを動かすぞという意気込みで、とりあえずARなどの黒魔術的な部分が絡むとコンパイルが数時間レベルにめっちゃ遅いらしい(遅そう)。

これらの開発はもうすでに皆Claude Codeにコーディングを指示してやっているのが2026年的だよなと思った。Rebuildでも今の開発はコードを触るより周辺の自動化を整備してうまくうごくようにハーネスを構築する時間が増えてきた話題があったし、今後はコードを直接触らなくなるという空気感はなんとなくKaigi on Railsでも全体的に存在しつつ、Matzは言語を作っている立場だからもやしているというようなことを語っていた。

こういうゲームチェンジが起きるときは新たなツールが出てくる余地が結構あると思う。Web2.0世代におけるウェブアプリケーションへの移行とフレームワークの勃興、その中にRailsが居たことを思い出してほしい。そして後期でも、HonoがJavaScriptの実行環境の多様化に乗って大きく成長したように、間接的にしかコードを触らなくなったソフトウェア開発では、前工程の要求分析やモデリング、デリバリーや運用の後工程をAIエージェントハーネスでおおおきく前進するようなものが登場してほしい、それが次世代のRails的な位置につくかもしれない。

とはいえ、DHHやポストを引用していたイーロンのように、長文と短文を使い、AIと人間とレスバしているとソフトウェアが出来上がるというコードを書かなくなった世界では、ソフトウェア開発者に求められるのが論理的思考やテクニカルライティング、あと人柄。ということになりそれは他業種とあんま変わらんねという知的労働者のフラット化につながりそう。

@laiso
インターネットユーザー。lai.so