「グビッグビッ」「グビリ、グビリ」「ごきゅっ、ごきゅっ」という音を立てて飲み物を飲むことに憧れがある。音を立てて飲んだ後の「ぷはーーーーーっ!」の爽快感たるや!素晴らしい!あの役者さんの解放感や吹っ切れたような表情!私もあの表情がしてみたい!音を立てて飲む気持ち良さを味わいたい!
しかし。しかし、どう飲んでもあの音が出ない。私のまわりにも音を立ててものを飲む人はいない。あれは本当は「飲んでますよ」ということを知らしめる、誇張された効果音なのだろうか。そもそも、あれは人体のどこから出る音なのだろう。口?喉?食道? 牛乳で試したからあかんかったのかもしれない(私は牛乳好き)あれはビールやコーラなどの炭酸系の飲み物だけに発生する音なのかもしれない・・・。
そんな疑問をX-Twitterに投稿したところ、複数人から「音を立てて飲むタイプです」「水でも牛乳でもなんでも音を立てて飲めます」「いつもは音を立てないようにしています」「親に注意されて」「同僚に笑われて」「家ではいいけど、外では止めておきなさいと言われた」とリプライをいただいた。
あれは、あの「音を立てて飲む」という行為は「お行儀が悪い部類にちょこっとだけ足を突っ込んだ、バックヤードなら許される、くつろいだシーンで展開される」行為なのだと初めて知る。いわゆる、おみそ汁をごはんにかけた「おつゆかけごはん」とか、ランニングシャツにステテコ姿で二つ折りにしたお座布団を枕にうたた寝(お父さん限定)とか、そういったたぐいのものだったんだな・・・。
なら、なおのこと、音を立ててものを飲めるようになりたい!リラックスライフは充実させておきたいではないか!
そんな時「イメージですが、のどの入り口を、舌の付け根を落とす感じで塞ぎつつ、のどの筋肉を意識しながら飲み込むとかなり音がします」とFF外の方からご教授いただいた(ありがたい!)喜び勇んで牛乳を手にチャレンジ。
「のどの入り口を、舌の付け根を落とす感じで塞ぎ」ふんふん。こんな感じか。
「のどの筋肉を意識しながら飲み込む」・・・へ?
のどの筋肉を意識?のどの筋肉、どこ??どれ???
のどの筋肉を認知するような感覚がない。これまでの人生、嚥下について特に意識せずにきたからだろうか。研鑽を積めばその感覚が養われるのかもしれない。
長い道のりになりそうな予感・・・
とりあえず、目標達成期日を還暦までとしよう(←7年後だ!)地味に愚直に、のんびりと練習するのだ。出来なかったから出来なくてもいい。
ちなみにGoogle先生は、音を立てて飲み込むのは、のどに不必要な力が入っている飲み方(のどに力!?どうやって!?)で、誤嚥の危険性がある。高齢者は誤嚥性肺炎を起こすリスクがあるので改善することが望ましいとおっしゃった。そうなのか。あんなに気持ち良さそうなのに。
還暦には出来るように頑張りたい。そして、仕方ないから還暦以降は控えようと思う。