お彼岸考

お京
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公開:2024/9/24

お彼岸でしたね。

お彼岸の入りの日。 お巡りさんの肩の辺りをオオスカシバがブンブン飛んでるのを見て、 あのお巡りさんのご先祖さまかしら。お彼岸だしねー・・・あれ?でも、 お彼岸はお盆じゃないからご先祖さまではないかもしれない。 お彼岸にご先祖様が帰ってくるなんて聞いたことがないもんね・・・

なんて所から、お彼岸考が始まりました。

今の今まで何の疑問も抱かずお彼岸とは「お墓参りしておはぎを食べるイベント」であると子供の頃から思いこんでいたし、お墓で手を合わせる時には(お彼岸です。どーもどーも。まんまんちゃんあん)と声に出さずに今まで言い続けてきたのだけど、ほんまはどういうものなのだろう・・・? お彼岸て何・・・?

お彼岸についてGoogle先生に訊いてみました。

「お彼岸は、彼岸と此岸の距離が一番近くなる春と秋の年2回おこなわれ、ご先祖様をより近い距離でご供養する行事」なのだそうです。

年二回、彼岸と此岸の距離が一番近くなる、というのは解るなあ。 春のお彼岸の寒さが緩むころと、秋のお彼岸の暑さが緩むころが一番危ないというのは よく聞く話。 考えてみればあの世と最短距離になる時に旅立てば交通費も通常三文かかるところ、 もちょっとお安くなってお得なのかもしれない。 地獄の沙汰も金次第と言うし、行く道は一文でも節約しておくに越したことはない。

さて、そう考えると「お彼岸です。どーもどーも」はちょっと違うな・・・ では、なんと言えばいいのだろう・・・「まんまんちゃんあん」だけだったら愛想なさすぎない・・・?

てなことをつらつら徒然なるままにTwitter(X)に書いていたら 東京の高野山系のご住職、しゅんみょさんが 一連のことについて 「だいたいあってる」とおっしゃってくださいました。

「お彼岸は日本独自の在家修行期間…ということで八斎戒とか授かったりするのも良いんだろうねえ…。一週間は六波羅蜜を修行したりと、善行につとめるのが良いというのである。」 「しかしながら報恩の念を忘れず先祖を敬うことはとても功徳あることでありますから、よくお供えをして過ごすのは良いことと思います。」 「あとおはぎは美味しいからな。うん。」 だ、そうで・・・。

Google先生によると、八斎戒とは仏教における戒律のひとつ。在家の信徒がある特定の日に、出家生活にならって一日だけ守るべき8つの生活規則のことで

(1)生き物を殺さない (2)他人のものを盗まない (3)嘘をつかない (4)酒を飲まない (5)性交をしない (6)午後は食事をとらない (7)花飾りや香料を身につけず、また歌舞音曲を見たり聞いたりしない (8)地上に敷いた床にだけ寝て、高脚のりっぱなベッドを用いない

で、意識の低い私には(1)からしてゴッキーが出たら秒でシューーーー!っと しちゃいそうだし、無理!

とりあえず、このお彼岸からは「お彼岸期間は自分が思うだけの善行をすればいっか!」という所に落ち着きました。 ちなみに、手を合わせている時に声にならない声で呟くのは、 「南無阿弥陀仏」を繰り返す、あるいは「南無大師遍照金剛」を、または「南無妙法蓮華経」を繰り返すのがいいそうです(宗派によります)

間違っても「単位が取れますように」とか「宝くじがあたりますように」とか「5億円非課税で欲しい」などのお願い事はしてはいけないとのこと(お願い事は神さまにしましょう)(叶ったらお礼参りを忘れずに)

自分にまで命を繋いでくださったことを感謝するのが大事だそうです。

お勉強になりました。 解らないことは大きな声で「わかんなーーーい!知りたーーーい!」って言うのがミソですね(←ずうずうしい)

しゅんみょさん、ありがとうございました。