昨日はお店の予約が入っていた。風が強く、雨も少し降るような予報だったのでバスで行った。
お客様は2名。山盛りに買っていってくださった。大変嬉しいし、ありがたい。お二人は親子らしく、お母様の方がお客さんを相手にする職業で、職場に小さな本棚を設置しているそうだ。そこに来る方のことを想って本を手に取ってしまう、とお話されていて、分かる!!!ってなった。
しかし、その気持ちをしばらく忘れていた。今のところ、常連さんと呼べるようなお客様がついていないからだ。予約というひと手間が常連さんがつくことを邪魔しているのかもしれない。しかし、今度3回目のお客様が来てくださるし、今回みたいにたくさん買っていったお客様はやはり印象に残るので、次に仕入れる際はその方たちのことを思い浮かべるかもしれない。
とはいえ、結局は自分が気になるもの、気に入るであろうと思う本を仕入れるのが最優先だ。自分の本位ではないけど、お客様が好きかも…という本を必ず手に取ってくれるわけではない。残ってしまうとその本の周囲だけ違和感ができてしまう。自分が好きな本が、お客様が好いてくれるというのが理想だ。
いちばんやってはいけないことは、初見のお客様があれこれ言うことを聞いてしまうことだ。これはお店をやり始めたときによくやった。なぜやってはいけないかというと、あれこれ言う方が再び来る可能性はかなり低いのだ。そして仕入れた本が残る。悲しくなる。余談だけど、何も買わずに「また来ます」と言って来てくれたことは0%だ。
お客様のことを想いながら仕入れするよなぁ、という話をしたかったのに、書いてみたら「あながちそうでもないな」と気づいてしまった。ただ、迷う本があったときに「買ってくれるかも」と仕入れることはあるだろう。やはりちょっとは寄り添ってしまう。そういうことで。