当店は新刊本の仕入れの際、返本できるところとできないところの2社と契約している。
<返本できるところ>
掛け率は一律83%円
翌々日には到着する
本代税抜25,000円以上で送料無料
コミックを取り扱っている
<返本できないところ>
掛け率は70%~83%(出版社によって違う)
到着に一週間以上かかる
送料は770円~
コミックや一部出版社の文庫を取り扱っていない
高くても返本できるならどんどんやればいいやん?ってできるならそうしたい。でも諸々の経費がかかってくる。
<返本諸費用>
1冊あたり10%円
こちらから倉庫への送料がかかる
単行本、コミック、文庫、ムックと箱を分けねばならず、送り先を間違えた場合1冊500円以上手間賃を取られる
箱に貼るラベルが有料で、数千円かかった(一生分あってもたりないくらいもらった)
そんなわけで、なるべくなら返本しないに越したことはない。しかもお金が返ってくるわけではなく、次の仕入れから引かれている。らしい。らしいというのは明細に載らず、返本処理を行うと数か月分の請求書が来ないからだ。送るところを間違えた手間賃らしき請求書は来たことがある。5,000円くらい取られた。これもはっきりと書かれていなかったのでメールで質問したが、同じメールの別の質問だけ電話で説明を受け、返答はなかった。担当者の対応がずさんでここまで散々ひどい目に遭ったので、もう聞く気もなかった。最近その人が外れたせいか、対応が早い。愚痴を書くつもりはなかったのだけど、本の業界って暗黙の了解みたいなのが多く、何も知らないと大変なのだ。
今回はコミックを返本することにした。棚に余裕がなくなってきており、連載されているコミックの巻数がかさばってきたからだ。B6サイズの本がうまく詰められず隙間がもったいなかったが、何とか宅配80サイズに収めて30冊返本した。肩の荷が下りたみたいだ。もう連載モノを仕入れるのは止めよう。近いうちに単行本も返本したい。これも置く場所がなくなってきた。なるべくなら、本が売れるかたちで減ってくれればいいのだけど。そういえば、マストドンで『本屋』の購読をやめたという内容の記事を書いて以来、本屋を憂う投稿が目に入らなくなり、ネガティブスパイラルが治まった気がする。情報の取捨選択は大事。