昨日『プレイステーション30周年』という情報が流れてきたときは、ぼんやり「今日は12月3日かぁ」としか思わなかった。この30周年というのが自分の重みなのだと気づいたのは昨晩、床についた後だった。
私がプレステに出会ったのは28年前だ。年数はうろ覚えなのだが、最初のソフトが『ぷよぷよ通決定盤(1996年11月発売)』だったので、この年のクリスマスの時期におうちに来たのではと思われる。
プレステに出会ってまず驚いたのは、ソフトがCDということだ。それまでゲームといえば、ファミコン、スーファミ、ゲームボーイと見事に任天堂のカートリッジ型しか知らなかった。そしてCDというものは、音楽を再生するものという認識しかなかった。さらに、小学生だった私は音楽CDを所持するという習慣がなかったため、自分の家でCDを触るという体験をしたのは初めてだった。
なので、CDをケースから取り出すのも、カチッとセットするのも初めての経験でとてもドキドキした。プレステ本体をテレビに繋げるのは難なくできたのに。電源ケーブルをコンセントに挿し、3色のケーブルをテレビに繋げるだけという手順はスーファミと同じだからだ。
スイッチ…POWERをカチッと押す。
「ブーンシュイシュイシュイシュイシュイシュリリーン」
「シュールリラリラリリーンローン…ジー」
起動音の文字起こしが大変難しい。
これ、初めて聴いたときゾクッとしたのは私だけではないはずだ。こちらの動画から起動音を聴くことができる。
起動音を思い出すたびに、冬のキンとした寒さも同時によみがえってくる。幼い頃はエコロジストだったため、石油ストーブをつけずに布団にくるまって朝からプレイしていた。雪がしんしん降り積もって、周りは静か。誰にも邪魔されない時間だった。
コントローラの形も衝撃的だった。あのでっぱり。握りやすい!スーファミのコントローラと持ち味が全然違って、安定している感じがとても気に入った。ひたすらぷよぷよを積み上げていても、全然手が痛くならなかった。
しばらく後に発売されたFF7に大ハマりし、中学生になるとRPGばかりプレイするようになった。のちにPS2にうつったが、こちらでもプレステのソフトがプレイできるのは非常にありがたかった。どちらのソフトも愛用しながら高校、大学と進学する。FF7CCの発売に先がけてピンクのPSPを買った。初期型でちょっと重く、手に負担がかかる。買った直後に薄型PSP発売の発表があってショックを受けた。
大学時代にPS3が発売されたはずだが、それは手にせずPS2のソフトをやり倒して私のプレステの歴史はここで終わった。社会人になったらゲームをやらなくなってしまったし、オタクから足も洗っていた。とはいえ、自分は学生時代まるっとプレイステーションに染まっていたのは事実だ。12年間くらいか。多感な時期に触れたものたちは、やはり一生モノだと思う。
今は、昔楽しんだハードに関係なくSwitchで遊ぶことができる。とても贅沢なことだが、ゲームを充分楽しむには感性が老いてしまった。今夏にやっていたFF10クリアしてないな…このままプレイすることなく、今年が終わってしまう。