「喫茶宝石箱へ行こう」
東京へ行く用事が展示だけではな…としぶっていた私へ夫からの提案だった。このお店はTwitterで流れてきて知った。色とりどりのクリームソーダと、昭和レトロな文化がぎゅっと詰まった空間の喫茶店だ。5年ほど前だったか、マストドンがきっかけで仲良くなったおねえさんを誘って訪問した。最寄りは京王線の千歳烏山駅という所だ。千葉から行ってもなかなか遠かった、電車を3本乗り継いだ。そんなに経たないうちに、Twitterの男子とクリームソーダの話で盛り上がり、そこで喫茶宝石箱の名前を出しリンクを貼った。そしてまたそんなに経たないうちに、男子がクリームソーダの写真をアップしていた。今の夫である。
さて、東京へ行くと決めたとき、私がぐずって出かけるのが昼過ぎになったので「宝石箱から行くよ。17時までだから」と、まさかの最初に向かうことになった。気持ちは展示→喫茶でゆっくり、というイメージだったので驚いたが、もたもたしていられない。上野まで出て新宿へ、そこから京王線へ。電車から見える景色は雨が降っていて、うっかり傘を置いてきた私は不安だった。千歳烏山駅で降りたときは止んでいたが、空気がとても冷えていた。駅からは少し歩く。お店は満席だった。寒い外で待つことになった。素敵な喫茶にいる女子が、そう簡単に出てくるわけがない。そのうち男性が一人、退店していった。申し訳ねぇ〜ありがとうという気持ちになった。
以前はピンクのクリームソーダだけをいただいた。今回はアメジスト色とフルーツトースト。おなかが満たされ、添えられた菓子もノスタルジックな雰囲気がある。店内は以前と特段変わったところはなかった。いい意味で。ここには心のときめきと落ち着きがある。そんな空間だった。
今回の席はリトルツインスターズのランプがあった。かわいい。前回は私も夫も窓際だった。壁に打ち付けてあった棚から星占いの本をチョイスして撮影。他にも昭和の少女漫画が本棚に並べられている。
夫のGoogleマップには、行きたいお店がいっぱい詰まっているらしい。それらを一旦置いて選んだ、喫茶宝石箱。それぞれの思い出が一つになった。それだけで、この日の東京行きは素敵な日になった。
これはうちのオンラインショップの商品です。表紙が喫茶宝石箱さんのクリームソーダの写真なのでご紹介。