本日の営業

licotta
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公開:2024/10/12

『積ん読の本』

積ん読をする人の気持ちを知りたくてこの本を仕入れた。ざっと目を通してみたけど、取材対象は本に関わる仕事をしている人がほとんどで資料や献本が積ん読に含まれることが多く、一般の人の心理を知りたかったな…と消化不良だった。感想を追ってみると「おもしろかった!」の声が多かったので、気になる方は手に取って損はないかもしれない。


今日の来店は、1組の男女が見るだけ、1組の男女が店の前で立ち止まって帰っていった。一般で開けておくことは、こうして買わずに帰っていく人もいるというのを心しておかなければならない。とはいえ「この人たち何も買わずに帰るかも」という雰囲気は感じ取ったので自分が思うほど傷つかなかった。わざわざ階段を上ってまで何しに来たのかなとは思う。

千葉にいたとき、度胸だめしみたいに入ってきた女の子がいたな。外に数人いて、一人だけ入ってきて、いくつか質問だけして去っていった。こんなのは稀だけど、何も買わずに帰っていく人はよくいた。そのたびに傷ついた。人は来たのに売上はゼロの日とかザラだった。それが嫌で予約制にしているのだけど、わざわざ手間をかけて来てもらったのに特に楽しそうでもなく、申し訳程度に買って帰られると心がチクリとする。「その人に妻さんのお店が合わなかっただけだし、もしかすると『あなたが好きそうなお店だよ』って友だちに話すかもしれないよ」と夫が言ってくれる。そうだといいなと思う。


後に一人、ご来店があった。その方はこちらの案内なしにスムーズに下駄箱に靴を片付けたので、一度来てくださったことがあるのだなと分かった。ゆっくり棚を見てくれたり、いろいろお話をしたりした。「一度来ていただいたことがありますか」と尋ねたが(初めての方には『リコッタの手引』というプリントを渡している)その方の雰囲気には憶えがあった。「ここができた頃に来たことがあります」と答えてくれた。こうして一人でも買っていってもらえると今日は開けておいてよかったなと思うし、リピーターの方だと尚更嬉しい。

今日はお店の椅子のクッションを変えた。同柄の白と赤があって、暑くなってくると白、涼しくなったら赤にしている。これに気づいている人はいるだろうか。今日は半袖だったけど、先日みたいに寒い日も出てきたので白から赤に変えた。すぐに暖房をつけるようなことにはならないよう願う。