仕事を持たなくなってからもう2年が経ちます。
この間になにもしていなかった訳じゃないんです。
ただただ毎日を生きました。
希望を抱き締めて眠りにつく夜もあれば、
絶望で震える夜もあります。
昆虫が大好きで森を駆け回った少年時代から
常に人に囲まれて
「ムードメーカー」「リーダー的存在」
先生たちはいつも
通知表に書いてくれていたけど
いまの私の姿は
どう映りますか?
いつからこうなったのか、
はたまたこれが本来の姿なのか
そんなことを思いながら
耳の穴がつかるまで、
実家の湯船に潜って
無音の世界に少し生きたあと、
私は小さな約束を私と結びました。
リビングから
バラエティ番組の大きな声と
その音量が必要になった
両親の気配を感じながら。