20260107

善いトッピー
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公開:2026/1/7

最近どうも仕事のモチベーションが低下している。私は多くのオフィスワーカーと同じように、効率のために働いている。効率。目に見えなくて、手に取ることもできない、ほとんど信仰の対象。でも、そんな怪しげなもののおかげで私の仕事が成立している。効率。私個人の人間性からもっとも遠いもののために働くのは、自分のことも周りのことも欺いているような居心地の悪さがある。数年かけて金よりも納得を優先する生き方にシフトしていきたいなと思うけど、私の俗っぽい精神でそれができるだろうか。

それはそれとして、Excelってけっこう好きかもしれない。私が昔勤めていた会社でアシスタントをしてくれていた派遣社員の女性が、すごくできる人だった。気が回るしなんでもすぐに理解してくれるし、真面目で人柄もよい。極めつけにExcelのスキルがべらぼうに高かった。なんでそんなにできるようになったんですかあ、と聞いたら照れくさそうに「好きだからです」と笑っていた。その時は変わった人だなあと思ったけど、今は何となくわかる。彼女は週4勤務で必ず水曜日を休みにしていた。ある日軽い気持ちで、習いごとでもされてるんですか、と尋ねたら、「宗教の活動をしてるんです」と、よく聞く新興宗教の名前を教えてくれた。宗教の活動をしてるんです、というストレートな言葉が清々しく響いて、なんだか妙に感動したのを覚えている。彼女はその後も私の業務を適切にサポートしてくれて、私が辞めるときの送別会では少しだけ酔っ払って顔を赤くしながら、さみしいです、と言ってくれた。とても嬉しかった。

親が高齢になり、色々と心配なことも出てきたので、この年末年始は長めに帰省した。母の買い物に付き合ったりして過ごしたのだが、高齢者に運転させている自分が心底情けなくなった。そんなわけで、車を購入した。分相応に、つつましやかな金額の中古のコンパクトカーだ。それだって、車に興味のない人間からしたらべらぼうに高い。中古車店で契約書類を書いている最中、例のデカい金の鍵が店の壁に飾られているのを目視した。もしかしたら、納車の時にあれを持って記念撮影ができるのかもしれない。絶対に撮りたい。ちなみに車は真っ赤なものを選んだ。

免許そのものは2年ほど前に取得した。グズグズと9ヶ月教習所に通い、仮免試験は2回落ち、やっとの思いで取得した免許。36歳にして晴れて免許保持者となり、さあこれから家の車で練習するぞ!と意気込んでいた矢先に夫が突然倒れ、生死の境を彷徨う事態となり、運転どころではなくなってしまった。40日の入院生活を経て夫は退院したが、私の中で燃えさかっていた運転への意欲はすっかり潰え、40日間放置された車はバッテリーがあがっていた。あれから2年、おかげさまで夫はとても元気である。私は結局その間、一度も運転をしなかった。でももう今回はね、買ってしまったので。運転するしかないですよね。