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不安の世代

ren
·
公開:2026/7/21

遥か数年先の話だろうけど、子が携帯電話を持ちたがったときにどう対応するのが良いのかを知りたくて手に取った。

著者は2010年代以降に10代を過ごした世代を「不安の世代」と称しており、その先頭の世代はZ世代。本書を読んで、自分がZ世代に当てはまることを初めて知った。

確かに、自分自身初めてスマートフォンを手にしたのは2013年の春で、中学3年生から高校1年生になるタイミングだった。当時はまだInstagramが周りで流行っておらず、知り合い内でLineやTwitterを使っていた。

SNS_特にInstagramやTiktokなど、日常の最も良い部分、あるいはそれ以上の姿を投稿しあうプラットフォームによって、多感な10代の子ども(特に女性)がSNSの虜になり依存し、常に周りと比較して自分が劣っていると感じるようになった。と著者は主張している。SNSを主としたスマホへの依存は、対面でのコミュニケーション機会が減ることによる人間関係の希薄化や睡眠不足、集中力の欠如を招く。

これらが不安症や鬱病の新たな原因となっており、事実として英語圏では2012年ごろから患者が急増しているらしい。

ユーザーに無料で使わせて広告で稼ぐ広告主導型のサービスは、利益拡大のためにユーザーをスマホに依存させたい動機があり、自制心の発達途上にある10代がこの餌食になっているという。論理的には納得するが、人の脆弱性につけこんでいる点では麻薬売買とやっていることが同じで、おぞましい話だ。

原著は2024年に出版されているが、オーストラリアを皮切りに、EUでも既に規制の動きが出てきている。

日本でも、より安全に使うための安全機能の強化が求められてきている。


本書では、対処法も書かれている。現実世界で過保護にならず、仮想世界で野放しにしない、ということが肝だ。

  • スマートフォンを持たせる時期を遅らせるのが効果的だが、一人だけでは孤立してしまうので、他の保護者あるいは学校、地域と連携しあうのが良い

  • 人間の脳は現実世界との関わりを通じて成長するようになっているため、幼少期の子どもに対しては特に、自由に遊ぶ機会や自然体験の機会を増やすと良い

    • (スマートフォンを取り巻く環境とは別に、90年代以降、子どものリスクを取り除こうと現実世界において過保護になる傾向があったため)親や教師の監視/介入なしに、自由に遊ばせる時間を作る必要がある

喫緊の個人的な課題は、地域にパパ友ママ友を作ることだということを痛感する。子どもの体験機会や交友機会は親のコミュニケーション能力に懸かっているとどこかで読んだ。頑張らねば。


自分はZ世代の長老なのだという自覚をすると、スマホに熱中した代償に逸してきた様々な体験や機会が数多くあるように思える。(高校生のときのTwitterはそれはそれで楽しかったが)

少なくとも、子どもがテック企業の餌食にならないように、ガードレールの役割だけは全うしたいと思った。