今でこそ「子ども部屋おばさん」のわたしだけど、それでも18歳から24歳頃までは、何人かの彼氏と取っ替え引っ替え付き合っていた。
ところが、25歳を境に突然、彼氏との波がパタリと止んだ。
今振り返れば、18歳から24歳までの時期こそわたしの「モテ期」だったのかもしれない。
だけど、今だからこそぶっちゃけた話、付き合っていた彼氏は皆、わたしの好みではなかった。
わたしの場合、なぜか七不思議、「いいな…」と思う相手から嫌われるというジンクスがある。
それでも、当時は普通の女性と同じような生き方に物凄くこだわり、自分の好みも妥協。
結局、本心を極力我慢してお付き合いするハメに。
後になって、「好きな人にだけ「いい子」になるのが悪い」と指摘されたけれど、わたしの場合、その「いい子」以前の問題。
機能不全家族のもとで生まれ育ったせいか、極力、普通の女性のふりをしなければ、到底生き延びることができなかった。
それが「天罰」なのかどうかはさて置き、その後は一転、お金のため、嫌いな仕事に追われ、精神を病むだけの人生に。
おじさん上司に生意気だと嫌われるか、セクハラでベタベタされる日々。
僅かながらまともな同僚もいたけれど、皆「既婚者」(苦笑)。
何より屈辱だったのは、よりによって、生理的に最も苦手な男性から好意を寄せられたこと。
当時のわたしは嫌なことを我慢せず、平気で会社を休む人が大嫌いだった。
それなのに、なぜかその手の人だけがわたしに近付くという皮肉。
職場ばかりでなく、お見合い相手も同じく。
もちろん、わたしは速攻でお断り。
当然ながら、恋愛も前に進まない。
周囲からも、「いい歳して〇〇?」と屈辱的な言葉を言われるといった悪循環。
わたしはいつしか、恋愛や夫婦生活を楽しむカップルに対し、激しい嫉妬心を抱くようになった。
大人の対応で、「おめでとう」のお愛想位は言うものの、心の中では「いつかこの上ない不幸が降りかかればいいのに…」と何度思ったか。
そんなわたしの最大の転機は40代のとき。
自分がきょうだい児(元・難病患者の姉)に該当するのを知り、その自助会で、昔のわたしと同じような目に遭った女性と出会ったこと。
「わたしはひとりじゃなかったんだ…」
わたしと違い、見た目も中身も特に問題ない女性でさえ、きょうだい児故に人生の大半を棒に振っている。
その時思った。
もし、自分が元きょうだい児と知る前に結婚していたら、それはそれで一体どうなっていただろう?
その時は、「不細工なわたしでも結婚できた!」「これで我慢から抜け出せる」「もう嫌な仕事をしなくて済む」と心から喜んでいたと思う。
だけど、その後は一転、自分と相手の生育歴とのあまりの違いに物凄く戸惑い、ある日突然、相手から離婚を言い渡されていたに違いない。
出産可能な年齢からはあまりに遅過ぎたとはいえ、結婚前にきょうだい児と気付くことができたのは、せめてもの救い。
一時は、若い頃の「モテ期」に気付かず、結婚へのチャンスを逃したのを物凄く悔やみ、「20代後半に入っても、引き続きデートしたかった!」と焦っていたけれど、きょうだい児と気付いた今では、恋愛や婚活の前に、同じ当事者の仲間や理解ある友達とのつながりを最優先。
嫌なことを極力避け、周囲や置かれた環境に感謝しつつ、好きなことを継続している方が、思わぬ幸運が舞い込んでくるのでは?
気付いたら、「モテ期」なんて、どうでもよくなった(笑)。