なぜ人は感動するのか。
映画「イヴの時間」で、ピアニストを志していた主人公が、ピアノ演奏ロボットの登場のニュースを見て、ピアニストの夢を諦める。しかし、主人公の親友は、主人公に対し、人間のピアニストは心を動かせると言い、思い止まらせる。
この一幕を見て私は、「なぜ人は感動するのだろうか」という問いを自分に投げ掛けた。音楽を聴くことが出来れば、それを奏でているのが人間であろうと、ロボットであろうと、同じなのだろうか。私はそうは思わない。音楽も、芸術も、スポーツも、自分と同じ人間が努力し、作品を仕上げるから感動出来るのだ。同種の者が努力し、夢を叶える姿を見る。自らの心が奮い立ち、明日の元気の源となる。これが、人が感動する仕組みなのではないかと考えた。