タイトルの通りです。
【これまでのあらすじ】なんやかんやあって簿記3級を受けることになったおれは
そういうわけで受験して合格してきた。PCを使ったネット試験で終わったら即合否がわかり、今わたしの手元には結果をプリントアウトした紙がある。
正直合格できるかはかなり疑っており「あちゃ~やっぱりなーまあ模試何回やってもぎりぎり不合格のが多かったもんな~しゃーない大人なので金の力にものを言わせて受かるまでやるぞ~(※ネット試験は毎回問題がランダムで変わるし三日後には再受験できて回数制限もない)」のイメージトレーニングしかしてなかったので、一分ほどPCの前で呆然としてしまった。声を出したり暴れたりはしてないし待っている人もいないので迷惑にはなっていないはず。せっかくなので記録を残しておこうと思う。
なぜ簿記3級に挑戦することになったかというと職場で「受けてみたらええんとちゃう」「えー」みたいな流れがあったせい。会社で働いているとお金に全く関わらないことはないがそこまでがっつり会社のお金にかかわる仕事をしているわけではなく確定申告もやったことがなく高校から文系コースだったので本当に素人からのスタート。まず自分用の電卓を用意します。
学習法としては、主に動画講義を基本的なものから応用問題の解き方のコツまで30時間分くらい視聴した。繰り返し視聴したので実際はもっと長く見ている。基本的なやつとセットになったテキストを参照しつつ自分で手書きのノートを作ったり、すぐ間違えるポイントを単語帳みたいに手のひらサイズのメモにまとめて持ち歩いたりしていた。最後の二週間くらいはひたすら模擬試験をやっていた。本番同様にランダムな問題が出るのでとにかく回数をこなす。最初はどうしようもなかったのがだんだん見られる点数になってくるのだがそれでも合格ライン(100点中70点)を超えることがほぼなく、まあ本番前にはなるべく間違えてわからないところを洗い出すものだしな……と割り切っていた。実際本番では模試で一度も見たことない高得点を出したので効果は出ていた。
これまでの受験ではいつも「こんなにやってるんだから受からないはずがない」と「これしかやってないのに受かるはずがない」が交互に来ていたのだが今回は前者になる瞬間が全然なく、それでもちゃんと結果が出たのでまあまあできてたんだろうな……と今は冷静に思う。
先ほども書いたように本番の問題は毎回変わる(受験する人によっても変わる)ので得意なタイプの問題が出るかどうかの運もあるのでは? というところだが、実は得意な問題が出なかったのでそこまで運がよくもなかった。ただ模試で毎回のように発生していた何らかの選択ミスがなかったのだろうとは思う。適度な緊張感を持った本番で最高の実力を発揮できたわけじゃん。すばらしい。
ここからは簿記3級わかる人向け(わたし含む)の自分が面白がるため日記になりますが、得意というかやっていて面白くて好きなのは商品有高帳。途中までめんどくさい!!!!!!だったのがある時点から急にわかるようになった。でも返品が挟まるとこんがらがる。好きとは言ったが得意とは言ってないので。
どこの簿記攻略サイトでも第1問と第3問をがんばれと言われているのだが、第1問の仕訳問題はわかってるはずなのになぜか毎回どっかが違う(妖怪のしわざだと思う。妖怪ウォッチ持ってれば見えてた)し第3問は全部苦手で財務二表も精算表も後TBも合計金額があったためしがない。が、それでもコツコツやっていけば点数は入るものだし、実際に業務に取り組むときは参考書見てもいいわけなので。好きな決算整理仕訳は減価償却です。経過勘定はおぼえたけど売上原価の算出がいつもこんがらがっていた。
一方でたいていの簿記攻略動画で後回しにしようと言われている第2問、いつも「配点がでかいから第1問→3問→2問の順に解け」と言われている第2問をどうにかしたくていろいろやっていた。先述の商品有高帳はここで何とかした。勘定記入がどうしてもわからなくて毎回仕訳を書くのが最強だな……に落ち着いた。どの補助簿に書きますか問題もだけどいったん仕訳を挟むのが一番よくわかった。結果として、得意なやつは出なかったが間違いなく合格点への一助にはなっていたのでよかった。
点数が上がった以外に自分の成長を感じたのは問題文への突っ込みのレベルが上がったとき。最初は「土地が5000円は無理があるだろwww(※数字をわかりやすくするためなのはわかっている)」だったのがそのうち「なんで100万円の取引の記録を年度末まで忘れてるんですか?」「2,000円で買った建物の耐用年数が20年??」になった。
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ところでわたしは短歌を作っているのだが今この瞬間に合格した感動を歌に残そうみたいな気持ちには全くならない。どちらかと言えば試験に落ちた歌のほうが作りたい。そんなわたしが簿記の勉強をしながら簿記用語を面白がって作っていた歌がこちら→
あなたとの繰越利益剰余金期末で締めたはずだったのに
永遠に期末日であれ今だけは未収の愛もここにあるから
帳簿上では1円の家に住みヒトに耐用年数ありや
簿記そのものの処理ではなく簿記で発生することを何かにたとえた歌が作りたくなっていた。専門用語とは概念であり、概念は他の何かに適用して面白がるおもちゃなので。これで簿記の何かがわかるかというと、それは特にないです。
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それにしてもこう、勉強しているときの急に今までわからなかったことがわかる瞬間は何ものにも代えがたい楽しみではないだろうか。苦手科目が急に得点源になるやつ。これを味わうのも勉強の楽しみのひとつだったことを久しぶりに思い出した。