おみくじ

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年始に父母と引くことが毎年の恒例行事となっているが、ここ数年、引いたおみくじは財布の中で 1 年間眠り続けるだけの存在と化すのが常だった。

2021 年から 3 年連続で大吉を引いたりもしたけれど、その 3 年はそれ相応の 3 年だったよねという実感が特に湧かない 3 年だったため、それまでも「まあ、はい」程度の感想しか抱くことがなかったおみくじの結果は、今年の年始の自分にとっては特に意味を成さないものになっていた。今年は末吉という中途半端な結果だったこともあって尚更そうなっていた。

が、今年は諸々の事情があり、今の自分の頭の中にある材料だけでは適切な判断を下せないような難しい状況と向き合うことを決意したため、自分の思考回路の外にある見解を欲していた。実際、おそらく数年ぶりにプライベートなことを他人に相談したりもした。

そんなときに、ふと、おみくじのことを思い出した。

例年通り財布の中で眠っていた彼を例年より 9 ヶ月早く起こし、小さな期待を抱きながら内容を読み返してみたところ、やはりほとんどは「まあ、はい」程度の内容だったが、不意打ち的に、今の状況をかなり的確に言い当てているパートが 1 つだけ見つかった。的確過ぎて、部屋で 1 人声を上げて笑ってしまった。どうでもいい存在だったおみくじくんにばっちり言い当てられてんぞおい、と自分を嘲笑したくなったんだと思う。そのときは、本来の目的の方がどうでもよくなっていた。

来年はおみくじを引くときの気持ちが少し変わりそうだなと思う。ありがとう。