2021年に初めて「推し」ができた。アイドルグループBEYOOOOONDSのメンバー、平井美葉(ひらい みよ)さん。この2023年12月に加入5周年、24歳を迎える彼女について個人的な思いを書こうと思う。
BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)は、モーニング娘。と同じハロー!プロジェクト(ハロプロ)に所属する12人組の女性アイドルグループ。コミカルな歌とダンスに寸劇を加えた独自の世界観が特徴で、年に一度は本格的な舞台演劇もおこなっている。公式サイトはこちら↓
平井美葉さんは1999年12月11日生まれで、BEYOOOOONDS内では上から3番目の年長メンバー。グループ内の3人組ユニット「SeasoningS(シーズニングス)」のリーダーを務めている。彼女の主な魅力を挙げていこう。
◆ダンスが上手い
長年学んだクラシックバレエで培った優雅さや体幹と、大学から取り組んだヒップホップのダイナミックなリズム感を融合したダンスが武器。デビューと同時にダンス番組「ハロプロダンス学園」にも選抜され様々なジャンルを意欲的に学び続けている。華やかというよりは端正で精緻な印象のダンスで、指先まで意識の行き届いた美しさがある。BEYOOOOONDS内ではパフォーマンスの完成度を上げる調整役を担ったり、他グループの先輩やOGから振付を依頼されるなど周囲の信頼も厚い。
↓ハロプロダンス選抜チーム「L!PP」のオリジナル曲。平井さんは黄色いタンクトップ。ゆるやかなダンスの中に動きの美しさや体幹の良さを感じられる。02:12から歌の見せ場(中央)もある。
◆歌声がいい
歴史あるハロプロで「今まで居なかった貴重な声」と言われるほど深みと広がりを感じる豊かな低音が特徴的。下ハモを一人で担当することも多くグループのユニゾンを支える。感情を込めた歌唱は心に響く切実さがあり、歌が上手い!以上にこの人の歌が好き!と思わせる魅力がある。
↓平井さんソロによるauのCMソング「海の声」カバー。沖縄民謡の節回しを研究した成果と音域の相性が見事に噛み合った歌声が心地よく真っ直ぐに刺さる。
◆演技力が高い
声の表現力と説得力を買われ、曲中の重要な長台詞パートに選ばれることが多い。演劇では端役でも役作りを突き詰めて爪痕を残し、劇作家から「ぜひ主演に」と抜擢された舞台『眠れる森のビヨ』での熱演は今も観た人の心を掴んで離さない。少年ボイスと元々の中性的な立ち居振る舞いを生かし、過去6回の舞台全てで男役を演じている。
↓平井さんが冒頭台詞を担当したデビューシングル『ニッポンノD・N・A!』。MVから幾重にも成長した姿で武道館に声を響かせる姿はとんでもなく格好良かった。
◆多彩なギャップ・人としての魅力
パフォーマンスは凛と美しいのに、笑うと赤ちゃんみたいに愛らしい。歌や台詞は低音なのに、喋ると「ナンダロナァ~」とホニャホニャ声になる。大人びたしっかり者だけど、グループで一番涙もろい。少年のようなショートカットで加入し、いつしかロングヘアーの美しいお姉さんに成長した。そんな数々のギャップが人を惹き付ける。そして謙虚で努力家で自律心が強く、表現者としての目標と矜持を常に持ち、篤実で情に厚く視野が広い。人を愛し人に愛される素質がある。
↓平井さんのゆるい喋りと一瞬のイケボが聞ける自己紹介動画。~00:28の前フリを05:50~で回収する構成が良すぎてそこばかり何周も聞いている。
◆運命的な巡り合わせの妙
ハロプロのオーディションは満17歳あるいは高校3年生が通常の募集上限だが、平井さんは高校2年3年と続けて応募し落選。しかし次のオーディションの上限が例外的に緩和されて3度目の挑戦が叶い見事合格、大学1年生で異例のデビューを果たした。「ビヨ」と「美葉」という名前の親和性、グループ色にも使われるパープルをメンバーカラーにもらったこと、かつて目指した宝塚歌劇団とBEYOOOOONDSの舞台で男役として歌い踊る姿が重なるなど、運命を掴み取ってBEYOOOOONDSなるべくしてなったのだと強く感じさせる物語性がある。
↓リーダー3人で歴史を振り返る動画の2本目。04:53~08:37まで、平井さん(左下)がオーディションの話をしている。
ちょっと箇条書きにするだけのつもりが長くなってしまった……何人かの近しい友人に「どこが好きなの?」「どうして好きになったの?」と聞かれるたび、まるで初恋の真っ最中かのようにもじもじしながら上記のようなことをかいつまんで話している。
生真面目で無茶振りに弱いところとか、嫌なことはヤダ~~って素直に言いながらも頑張れるところとか、ひとつひとつの言葉選びが慎重で適切で聡明さを感じられるところが好き。自分の魅せ方磨き方をよく分かっているところも、好きな先輩(石田さんとか石田さんとか石田さんとか)の前で骨抜きになってしまうのも、グループのパフォーマンス向上のためにみんなに声を掛けたいんだけど言い方に気を付けすぎて頭抱えてしまうところも好き。一言で表すのが難しいほど多面的な才覚と魅力がある人だ。
平井さんを好きになる人の多くは、ダンス・歌声・演技・見た目のいずれかがまず気になり、見ているうちに全てが刺さり、素の可愛さを知ってギャップに落ち、経歴を調べて出会えた運命に感謝する……という流れを辿っていると思う。
私の切っ掛けは、2021年春におこなわれたハロプロのグループシャッフル型コンサート「花鳥風月」。友人たちから熱烈な布教を受けてモーニング娘。とアンジュルムくらいはメンバーの見分けがつき始めた頃、見せてもらったチーム「風」のコンサート映像の中に一人、顔も名前も所属グループも分からないけど目に留まる人がいた。それが平井さんだった。
当時の平井さんはワンレングスのショートカットで、ボーイッシュな女の子がいるなと単純に気になったのが最初。ひらひら可愛いスカート衣装がほとんどの中、白の長パンツにいかつめ黒ブーツというスタイルも目を引いた。
友人「右端の白い衣装の子、平井さんだっけ」別の友人「そう平井美葉さん、ダンスが上手い子だよ」私(平井美葉さんかあ)
なんとなく目で追っているうち、小柄ながらのびやかで美しく精緻なダンス、低音が豊かに響く歌声から目が離せなくなり、ダンスの良さも歌の違いも楽曲自体も全然分からない頃だったのに彼女が間奏でセンターを踊る『赤いイヤホン』を何度も反芻した。
そこからはYouTubeに公開されている関連動画を片っ端から見ていった。このまま知っていけばきっと好きになってしまう……三次元にもアイドルにも今まで一切興味なかったのに……いくら薦められても遠巻きに眺めてきたのに……と思いながらも止められず、他のメンバーの顔と名前もほとんど一致しないままBEYOOOOONDSの円盤を2枚買った。美麗なカメラワークで撮影されたコンサート風映像『Premier seat』と、前述の主演舞台『眠れる森のビヨ』。買った時点でもはや決まっていたことだが完全に心を掴まれてしまい、彼女と彼女が愛するグループをまるごと応援しようと覚悟を決めてファンクラブに入り、すっかり全員が大好きになって初の武道館で涙と共にカスタネットを叩いて今に至る。
BEYOOOOONDSはデビューして5年間、同じ12人のメンバーで活動を続けている。しかし原則として卒業と加入を繰り返すハロプロのグループである以上、遠くない将来にその形が変わる可能性がある。明文化こそされていないが長く活躍しても25歳頃には卒業するのが慣例となっている中で、平井さんは24歳、さらに年上メンバーの一岡さん、高瀬さんは近いうちに25歳を迎える。
この12人でいつまでも居てほしいどこまでも進んでほしいという気持ちは当然あるが、先のことはファンには分からないし、メンバーそれぞれにやりたいこと叶えたいことがあるなら縛られないでほしい気持ちも同じだけある。今の平井さんと今のBEYOOOOONDSをリアルタイムで見られることに感謝して、その活躍を出来る範囲で追いかけていたいと思っている。
ここまで読んでくれた平井さんを知らない人、ありがとう。よかったらYouTubeとかで調べてみてください。
ここまで読んでくれた平井さんを知ってる人、ありがとう。一緒に彼女たちのこれからを見守りましょう。
~追記~
↑デビュー1周年記念配信にBEYOOOOOONDSの空気感と平井さんの可愛さが詰まっていて超好きなので最後に置いておきます。11:50~寸劇で恋する男の子を演じる平井さん/13:30~寸劇後に「うたの」と呼び捨ててしまいやんややんやされる平井さん/33:25~自己紹介でしくじり撃沈する平井さん
自分でも見返したくて動画をいくつか追加してみたけど、MVでもコンサート映像でも12人でパフォーマンスしている中では1人が長く映るシーンがなかなか無く、無料公開されている公式動画から「とにかくこれ1本だけを見てくれ!」を選ぶのが難しい。歌とダンスと表現力で一番見てほしいのは投票でハロプロ内2位を獲得した「ソロフェス2」、演技で一番見てほしいのは舞台「眠れる森のビヨ」です。