「しずかなインターネット」というインターネットの喧騒に疲れた現代人の心に寄り添うやわらかな響きと、シンプルかつ少し目新しいUIにまんまと惹かれて「はじめる」のボタンを押した。
メールアドレスを登録してまず問われたのはユニークID。ここでさっそく手が止まる。
Twitterと同じIDにするべき?
せっかくなら心機一転、新しい名前でアカウントを作るべき?
目的もなくインターネット人格を増やすのはやめた方がいいのでは?
そもそも何を書いて誰に読んでもらうつもり?
こんな風に悩むこと自体、サービスのコンセプトを逸脱しているのでは?
うんぬん
ひとしきり考えて結局「続けるかどうかは別としてひとまず既存の自分と強く結びついたユニークIDを早めに取得しておくことはリスク回避として必要だろう」という打算によってTwitterと同じIDを取得した。
今のところはサービス内で他人の文章を探しに行くことができないようなので、どこかで宣伝しない限りは虚空に向けて一人キーボードを叩くことになりそうだ。まさに「しずかなインターネット」。インターネットがしずかだったことがないので、やはりなかなかに新鮮な響きだ。
Twitterで見かけたある人は「しずかなインターネットで書いたことはどこかで宣伝しないと誰にも読まれないが、宣伝することはしずかではない」と言っていた。そう、そうなんだよな。なので当面このしずかさを楽しもうと思う。
とはいえ以前、質問箱系サービスのアカウントをこっそり作ったときにIDだけを頼りに見つけて質問を送ってくれた人がいて、その驚きをずっと覚えている私は、今回もまたIDだけを頼りに探しに来てくれる誰かが一人くらいいるのではないかという淡い可能性に想いを馳せている。
私のことを別の場所で少しだけ知ってくれている方も、何かの偶然で通りすがった全く知らない方も、ご覧頂きありがとうございます。
今後気が向いたらまた何か書こうかな。運動不足の出不精が時々思い立ってラジオ体操をするのと同じように、インターネットで140文字以上の言葉を発することがすっかり億劫になってしまった人間は、ちょっと雑文くらい書いた方がきっと健康にいいだろう。
追記:開発者の方が「記事一覧をバーッって表示して、バーッて探せる機能」「他の誰かの記事にたどり着くための機能」などを検討されているとのこと。添えられている方針や考え方もやはり良い。機能があったら使うけど、なくてもいいな。ここのそういう温度感がちょうどいい。