2023年12月8日、モンスターハンター最新作『モンスターハンターワイルズ』が発表された。発売は2025年とのことで、2024年を直ちにスキップしたいくらい待ち遠しい。
私は長年のシリーズファンではなく、友人たちに手を引かれてコロナ禍の2020年夏に『モンスターハンターワールド』から入った新参者だ。3Dアクションゲームをゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルドくらいしかプレイしたことがなく、美麗なグラフィック・マルチプレイ・モンハン独自システムなど初めてのことばかりで苦労したが、厳しい自然の中で強大なモンスターと対峙する日々は刺激的で、寝る間を惜しんで新大陸を駆け回った。
始めた時点で『ワールド』発売から2年半、拡張版『アイスボーン』発売から1年近く経過していたにも関わらず連日狩りに付き合ってくれた友人たち、新しいイベントや装備を追加し続けてくれたカプコンさんには感謝している。その後発売された『ライズ』『サンブレイク』に没頭し過去作『4G』にも手を出して、すっかりモンハン新作を楽しみにするハンターの一人となった。
モンハンには14種類の武器がある(作品によって異なるがここでは『ワールド』準拠で話を進める)。職業のように固定されるものでなく自由に変更可能だが、どの武器をメインに使うかは多くのハンターにとってゲーム性を大きく左右しアイデンティティにまで関わるする一大事だ。
【近接武器】大剣/太刀/片手剣/双剣/ハンマー/狩猟笛/ランス/ガンランス/スラッシュアックス/チャージアックス/操虫棍
【遠距離・中距離武器】ライトボウガン/ヘビィボウガン/弓
最初のうちはいくつかの武器を修練所で試し、直感的に使いやすいと感じた双剣を使っていた。しかし自分の武器として手に馴染む感覚がいつまでも得られず、他の武器をあらためて試してみてしっくりきたのがチャージアックスだった。
チャージアックスは大振りな片手剣と盾で立ち回りつつ、それらを合体させれば大きな斧になるギミック武器だ。剣攻撃でエネルギーを溜めて武器を強化し、斧攻撃でエネルギーを解き放つことで大ダメージを与える。チャージアックスのいいところはとにかく「できることが多い」そして「複雑」なことだ。
それなりの機動力がある(剣)
ガード性能が高い(盾)
尻尾が切れる(剣・斧)
スタンが取れる(盾・斧 ※榴弾の場合)
属性ダメージが大きい(斧 ※強属性の場合)
肉質無視ダメージがある(斧 ※榴弾の場合)
それなりにリーチが長い(斧)
必殺技がある(斧)
基本ソロでプレイするので、まず一人で色々できる多芸さが魅力だ。操作も戦法もスキル選びも複雑なので、長い戦いや冒険を飽きる暇なく楽しめる。他のゲームにない独特なコンセプトの武器でありながら、王道騎士のような剣モードの外見も気に入っている。総じてチャージアックスは「初めてのモンハンでひとつ武器を選ぶならこれしかない」というほど自分の需要にぴたりと合致した。
それでもやはり操作が難しいと言われがちなチャージアックスを初心者が使うに当たり、及第点と思えるに至るまでには多くの練習を必要とした。特に参考にさせて頂いたのは以下の方々だ。
初心者向けの超基礎からモンスター別攻略法、気持ちが折れそうな人の心構えまで丁寧にサポートしてくれる実況・解説者さん。この人のおかげでチャージアックスが使えるようになったのでとても感謝している。
初見モンスターに果敢に挑み、時にキャンプ送りにされながらも戦いの中で隙を見極め、討伐タイムをどんどん縮める過程を見せてくれる実況者さん。上手い人が上手い理由がよく分かるし、立ち回りも美しくて勉強になる。
動画と図示による分かりやすさはもちろんのこと、チャージアックスを突き詰めて言語化し論文のごとくまとめられたテキストが圧巻なTA走者さんのブログ。アクションゲームの立ち回りを文字と理論で学べる貴重な場。
動画やブログを見ながら修練場に通い、黙々と柱を切って身体に覚えさせるも、実戦ではモンスターにぼこぼこにされ、正直ストーリー攻略中はまともに扱えているとはいえなかった。GPカウンター高出力をちゃんと撃てるようになった頃の相手は歴戦テオ・テスカトルだったと思う(遅すぎ)。それでも最終的にアルバトリオン・ミラボレアス・歴戦王イヴェルカーナのソロ討伐まで頑張れたのは、ひとえにチャージアックスというあまりにも楽しい武器とその楽しさを教えてくれた先達のおかげだ。
その後はハンマー・ガンランスを中心に他武器も使ってそれぞれの良さと奥深さを感じているが、やはり最初に手に馴染んだチャージアックスへの思い入れは深い。『ライズ』『サンブレイク』では技が増えて戦い方がさらに広がり、複雑怪奇ゆえの器用貧乏さや細かな使い勝手の悪さに不満を感じることすらも楽しい武器である。新作『モンスターハンターワイルズ』でもチャージアックスと共にモンスターに挑む日々が待ち遠しい。