私が大好きな漫画『映画大好きポンポさん』シリーズの作者さんの完全新作です。ネタバレはしないので興味がわいたら是非読んでみてね。
高校生の女の子たちがゲーム制作をする話……ということで「こんなの私に刺さらないわけがないだろ」と購入しました。頭文字がアールアールアールなの、ちょっとニヤニヤする。
物語は、家でゲームばかりしている主人公の汰糸(たいと)のもとに、ゲームの主人公であるレオナが『異世界転生』してくる……という筋書きから始まります。
なんかちょっと『ドラえもん』っぽいなと思っていたんですが、最後まで読んでみると内容としてはもちろんまったく違うものの、構造としてはやっぱりちょっとドラえもんっぽさがあるなあと個人的に思いました。こういう構造、好きです。
「ロリっぽい子がカリスマ的存在であり、主人公たちを導いていく」という構図がポンポさんと通じていて、これはこの作者さん独自の味だなあと思いました。レオナ様かわいい……私もついていきたい……。
あと基本的に賑やかで散らばった雰囲気だけど、ある地点でぎゅっと論理的に収束していき、また広がっていく、みたいな展開法もこの方ならではだなと思っています。
長らくゲームを制作している身としては「そうはならんやろ」と思う描写も少なくはないのですが、「ゲームを遊ぶのは楽しい……」「でもゲームを作るのはその100倍楽しい!!」というモノローグには完全同意です。制作側にまわる人間にしかわからない快楽だよな。
夢に向かって突き進むのって素敵だよな、あるべき世界観だよなあと改めて思わせてくれた一作でした。