神ドラマ。
セラピストの母を持つオーティスは、経験もないのに性的な知識だけは豊富な高校生。人付き合いが苦手な彼だが、問題児のメイヴに誘われ、2人で秘密のセックス相談クリニックを始めることに。(Netflix)
初見ははちゃめちゃなエロドラマかと思ってたけど、ここまでの良作とは。
物語の序盤から中盤にかけてでとあるキャラクターが性被害に遭い、彼女は被害当初「くしゃみをされたようなもの」と被害を軽んじてたけれど、結果トラウマとして深く残り、最終回までずっと引きずる。軽いネタバレとなるけれど、克服もできていない。
数年前に性被害に遭って以降、ずっと男性レイシズムが残ってしまった私は号泣。そう、性被害とは「大したことないかも」とか「私が我慢すればいいだけ、いずれ大丈夫になる」と思いがちなんだけど、想像以上にその傷は深くて、どこまでも被害者を追い詰め続ける。
このキャラクター以外にも、多くの女性が性被害に遭う実態をそのまま描いていて、それを丸ごと表現してくれたこの作品に、感謝してもしきれない。大共感し、「あの辛さは私だけじゃないんだ」と励みになった。
もう一つ印象深かったのは、高飛車でイケてるというカースト上位のキャラクターが「落ち込んだ時はダサい男の子と寝るの」というセリフ。シーズンが進むにつれ、それを伏線として回収していく展開は見事だった。
そんなこと言ってる女が、高飛車で終わるわけなくないか? とふとした違和を抱え、話数を重ねその違和を確信へ繋げるのは、ドラマとして大成しすぎなんだ。
私は性的マイノリティの人たちに対し、理解不足から来る恐怖や嫌悪感を持っていたけれど、クィアのキャラクターの行き場のなさを上手に描いていて、かなり引き込まれた。うーん、上手い。
『セックス・エデュケーション』について、正直語りたいところはまだまだたくさんあるぞ。ネタバレ上等でnoteにでも記しますか。