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オーケストラまたはブラスバンド曲から100パー自分の好みで15曲選んだら、やたら元気で疾走感のあるプレイリストになってしまいました。できるだけ5分以内、長いやつは最初の2~3分聴けばおいしいところを味わえるものを選んでいます。試食気分でお聴きいただけると幸いです。
また、各曲解説の最後に「気に入ったら」項目を付けて他のおすすめ曲を紹介しているものもありますので、ピンとくる曲があれば他も聴いてみてください。
キャンディード序曲
【オケ】レナード・バーンスタイン 作曲 1956年
バーンスタインといえばウェストサイドストーリーが有名だが、興行的に微妙だったとはいえキャンディードも名曲中の名曲。題名のない音楽会のOP曲に使われたこともある。キャンディードは速ければ速いほどヨシとしているので聴いた中でいちばん速い演奏を選んだ。明るく華やかで音が分厚いというオケ編成の良さがキラッキラに光る名曲。
気に入ったら:ウェストサイドストーリーのサントラをぜひ。
サムソンとデリラより「バッカナール」
【オケ】カミーユ・サン=サーンス 作曲 1874年
旧約聖書「サムソンの物語」を基にしたオペラの終盤、怪力の勇者サムソンがデリラの誘惑に負けて秘密をしゃべって力を奪われペリシテ人の奴隷にされ、ペリシテ人は酒宴で勝利を祝う──というシーンで奏でられる曲。オリエンタルで情緒的、もっと言えば妖艶な旋律と、その後のサムソンの大暴れを予感させる緊張感あふれるリズムがぞくぞくする。後述する「死の舞踏」含め、サン=サーンスの楽曲はビジュアルを的確に再現してくる音というか、非常に視覚的だなあと聴くたびに思う。
気に入ったら:サン=サーンスの他の代表作「動物の謝肉祭」もいいぞ。
天国の島
【ブラス】佐藤博昭 作曲 2011年
DASH島のあの曲。いい曲だなあと思ってたらなんと全国吹奏楽コンクール課題曲だった。北海道北西部に位置する「天売島(てうりとう)」がモチーフとのこと。こちらは20人程度の少人数編成向けのアレンジ。序盤の和風なメロディラインと中盤以降のマーチ曲のようなシャープさが組み合わさった超かっこいい曲。
気に入ったら:同じく課題曲出身の和風曲「吹奏楽のための『風之舞』」をどうぞ(後述)。
ディスコ・キッド
【ブラス】東海林修 作曲 1977年
ディスコ・ファンクを管楽器の華やかな音で演出する、これぞ吹奏楽曲の良さ!みたいなポップで明るい名曲。これが吹奏楽コンクールの課題曲だった年があったなんて本気でうらやましい。こんなに楽しい曲なら4月から7月まで飽きずに練習できるのになあ。課題曲としては難易度高めで、当時の全国大会で中学~高校の部でこの課題曲を演奏して金賞を受賞した団体は1つもないとか。今でも非常に人気が高く、演奏される機会の多い愛され曲。
気に入ったら:もっと難易度の高い課題曲「高度な技術への指標」を(後述)。
威風堂々
【オケ】エドワード・エルガー 作曲 1901年
誰もが一度は聴いたことがあるであろう超有名曲。マーチ曲もオーケストラ編成で演奏するとこんなに壮大で重厚になる。序盤と終盤の元気で複雑な旋律がかっこいい。中間部のメロディは壮大でかっこよすぎたため後付けで歌詞がつけられ、「希望と栄光の国」の名前までつき、「イギリス第2の国歌」と呼ばれるくらい愛されてるらしい。
タルカスより「噴火」
【オケ】キース・エマーソン 原曲作曲 1971年
(オーケストラ版編曲・吉松隆 2010年)
大河ドラマ「平清盛」でテーマ曲に並ぶほど使われた曲。エマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)のプログレッシブロックアルバム「タルカス」をオーケストラアレンジで演奏したライブ音源で、原曲とはまったく方向性の違う管弦楽曲ならではの圧を感じるダイナミックな良アレンジ。最後ぶっちぎれてるのは組曲の続きがあるから。2曲目以降もぜひ。
気に入ったら:吉松隆氏が手掛けた大河ドラマ平清盛のサントラもどうぞ。あとELPの原曲も。
ガイーヌより「レスギンカ」
【オケ】アラム・イリイチ・ハチャトゥリアン 作曲 1942年
ガイーヌはアルメニア民謡をベースにしたバレエ組曲の中の、リズミカルで華やかな1曲。「剣の舞」もガイーヌの中の1曲だったりする。「レスギンカ」という単語自体はコーカサス地方の舞踊曲をざっくりさす言葉らしく、レスギンカで検索するとガイーヌ以外にもたくさんの素敵曲が見つかる。
気に入ったら:ガイーヌの他の曲もかっこいいのでおすすめ。あと同じアルメニア民謡をモチーフにしたアルフレッド・リードの吹奏楽曲「アルメニアンダンス パートⅠ・Ⅱ」もぜひ。
吹奏楽のための「風之舞」
【ブラス】福田洋介 作曲 2003年
和楽器を使ったリズムパート、五音音階のメロディなど、和の印象を強く感じる曲。軽快で親しみやすい序盤、しっとりした中盤、序盤の軽快さが戻って盛り上げていく終盤と、構成も明快でとっつきやすい。ご本人のnoteによると「楽曲のコンセプトは、「架空の歌舞伎の演目」」とのこと。
エル・カミーノ・レアル
【ブラス】アルフレッド・リード 作曲 1985年
タイトルはスペイン語で「王の道」。スペインの民族舞曲である「ホタ」をモチーフにしたテンポの速い序盤と終盤、ファンダンゴのようなゆったりした中盤の3部構成。エルカミは速ければ速いほど良いとされている(私見)ので、今回もできるだけ速い演奏をチョイスしました。
気に入ったら:ようこそアルフレッド・リード沼へ。まずはこのアルメニアンダンス パートⅠを聴いてほしい(懐からCDスッ
交響詩「死の舞踏」
【オケ】カミーユ・サン=サーンス 作曲 1874年
夜更けの鐘が鳴ると墓場から骸骨が這い出して、バイオリンを奏で、不気味に踊り、夜明けの雄鶏の声で解散するという情景を描いた楽曲。全体のトーンは暗いながらも楽しげで、どこか滑稽でかわいい。シロフォンのコキコキした音が骨っぽさを表現していて、いかにも骸骨の踊りという味を出してくる。中学生だった私はこの曲が好きすぎて、顧問の先生に「これやりたいです」って直訴したら採用された。ありがとう望月先生。
気に入ったら:暗くてコミカルな曲ということで、ポール・デュカス「魔法使いの弟子」を。ディズニーの「ファンタジア」で有名なやつです。他にはシャルル・グノー「操り人形の葬送行進曲」もおすすめ。
高度な技術への指標
【ブラス】河辺浩市 作曲 1974年
タイトルの通り、これを練習したら技術が付くよ!という思いを込めて作られたのであろう吹奏楽コンクール課題曲。聴く分には最高だけど、吹くのはちょっと……やるんですか?マジ?って顔になってしまう超難曲。全パートぬかりなく難度が高い。作曲の河辺氏はジャズトロンボーン奏者で、この作品はポップス系課題曲の先駆けとなった。佐渡×シエナが超速演奏したせいでリバイバルブームが到来。プロが本気で吹く課題曲はこんなにもかっこいい。
気に入ったら:佐渡×シエナの他の演奏曲を。アルバムいっぱいあるよ。
カルミナ・ブラーナより「おお、運命の女神よ」
【オケ】カール・オルフ 作曲 1936年
もう説明いらんくらい、いろんなとこでBGMだのジングルだの出囃子(出囃子?)だのに使われている超有名曲。冒頭から終盤の追い込みまで圧倒的に恐い。元はドイツの教会で発見された詩歌集で、これに基づいてオルフがカンタータ(器楽伴奏つきの声楽作品)のカルミナ・ブラーナを作曲し、その一番最後がこの曲。
交響曲第5番 第4楽章
【オケ】ドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチ作曲 1937年
ショスタコーヴィチ5番、通称タコ5。ソ連に愛された赤い交響曲。タコ5は速ければ速いほど良いとされている(私見)ので、ムラヴィンスキー指揮の演奏ばっかり聴いてる。他の指揮者が振った演奏もそれはそれで良いのだけど、ムラ様指揮でないとあの独特の「恐い5番」になりにくい気がする。
気にいったら:同曲を指揮者違いでいろいろ聴いてみるの超おすすめ。指揮者ごとにテンポや盛り上げ方が全然違っておもしろいよ。
功名が辻 メインテーマ
【オケ】小六禮次郎 作曲 2006年
名曲ぞろいの大河ドラマOPの中から1曲選ぶとしたらこれ。親しみやすく壮大なメロディの序盤、ガラッと雰囲気が変わって軽快な演奏に変わる中盤、再度壮大なメロディに戻る終盤というドラマチックな構成が3分弱の曲の中に詰め込まれている。
気に入ったら:歴代大河ドラマOP曲を。2~3分の中に起伏を詰め込んだ名曲がいっぱい聴ける。
吹奏楽のための第1組曲 第3楽章 マーチ
【ブラス】グスターヴ・ホルスト 作曲 1909年
組曲「惑星」の作曲者・ホルストが作ったマーチング曲。ホルストは吹奏楽曲も多く作っていたが、第1組曲はその中でも初期の作品。中でもこの第3楽章はメロディがなんとなく「木星」を彷彿とさせる。プレイリストの最後はやはりシャープで軽快なマーチで締めたい。演奏会で云えばアンコール2曲目の位置ですし。
気に入ったら:第1組曲の他の曲もぜひ。第2組曲もいいぞ。