こちらはあなたのおうちのネコチャン語り Advent Calendar 2025の25日目の記事です。
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5月下旬 初譲渡会
初めて保護猫の譲渡会に行く。事前に保護猫団体のHPを見て、いちばんでかいねこにすることを決めていた。現地で見ると、グレーのでっかい猫が不安そうな顔でケージの奥に収まっている。その隣のケージも覗いたが、奥の方にこげ茶と白の何かがギチ…と詰まっているのが見えただけでよくわからなかった。とりあえず猫の実物を確認したのでエントリーするが、保護団体からは「この子は兄弟猫で、弟も一緒に引き取ってくれる人が優先です」と撥ねられてしまい、これは望み薄だなと、すごすごと帰宅した。
その2~3日後、保護団体から結果を知らせるメールがきた。曰く、エントリーした兄猫は、小学生の男の子が一目惚れして生涯の相棒に決めたそうで、近日中にトライアルに行くことになったらしい。そして一緒に引き取られることが叶わなかった弟猫は譲渡先を引き続き探しているのでどうか、と打診が書かれていた。
「この子も大きいです」の一言が決め手になり、再度譲渡会に行くことにする。
6/1 譲渡会2回戦
現地につくと、保護団体さんに笑顔で迎えられた。前回なしのつぶてだったのが手のひら返したように歓迎ムードだ。
案内されてケージを覗くと、こげ茶と白の何かがケージの奥にギチ…と詰まっている。

私は毛布の一部と言わんばかりの態度。
前回見たあれは弟猫だったのかとこの時気付く。以前の会場より静かなせいか、今回は顔を見ることができた。キジ白のハチワレらしい。ケージには「横綱」と書かれていた。

この誰も信じないぞという目よ。
抱っこもできますよ、と勧められたが、これだけビビりの猫をケージから出すのだけでも気が引けるので遠慮する。一週間後のトライアルを約束してこの日は帰宅した。一週間?早くない?猫用品はひととおり揃っているが、フードと猫砂を選定しないといけない。急に忙しくて目が回る。
職場に譲渡会の結果報告をしたら「名前は猫間富士」と四股名をもらった。気が早いよ。
6/7 きた
トライアル初日、保護団体さんが横綱をつれてきた。キャリーからケージに移して布で覆い、ちょっとでも落ち着けるように配慮する。
が、凄まじいまでのビビりの本猫、ケージの上段に居座って布越しに「ウウゥウウゥゥゥゥ~~~!!!」とものすごい唸り声を上げて威嚇するわ、興奮で息が上がりすぎてケージがガタガタ揺れるわ、なんか野生動物を預かってしまったような気持ちになる。保護団体さんの笑顔も心なしかひきつっている。
保護主さんのお宅ではリラックスして家猫してましたので、まあ、慣れます、慣れますよ、とお互いちょっと気まずい笑顔でトライアルの覚書と健康チェック書類などをいただく。
ケージから出てくる気配のない猫をひとまず放っておいて人間は勝手に生活する。夜になるとケージから抜け出てきたらしく、私が洗面所にいると引き戸を開けて侵入してきて私と鉢合わせして激怒し、びびって台所の小窓にひっこんだところに私も台所に用があって移動したため猫が逃げられなくなるという珍事が発生した。繊細かつどんくさそうな予感をひしひしと感じながら見守りを続ける。

これはうっかり台所で私と鉢合わせして電子レンジの上に逃げて警戒してる横綱。そのレンジ使いたいんですけど。
6/8 トライアル2日目
横綱は相変わらずケージに引っ込んではいるが、人の気配がないか、目がそれているかしていると、出てきて台所や水回りを探検している。人間用ベッドに登ったり台所の流しに入ったり、いろいろ確認しているらしい。

台所で鉢合わせると相変わらずこう。めちゃくちゃ唸るしシャーシャー言ってる。
真夜中になると、猛ダッシュしたりマオーンと雄叫び上げたり床の上で腹を出してのたうったりしている。稽古すな。
6/9 トライアル3日目
未だ猫の警戒心が高いので、できるだけ職場に居残って帰宅時間を遅めにずらす。人がいない方が気楽だろう。
帰宅すると案の定ケージでいじけている。私が台所でメシを食ってると背後でドスーンって音がした。振り向いたら、5メートルくらい離れたところで横綱が仰向けになってこっちを見ている。何なん。
このあともわざわざ大声で気を引いたあと人の寝床の近くでゴロゴロするわ、目が合うとシャーシャーするわ、よくわからんやつだった。何なん。



ゴロンゴロン
6/10~6/13 トライアル前半戦
家にいる時間を減らしつつ、目を合わさないように生存確認を続ける。いまだ目が合うとシャーされるので、そこらへんにいるのをチラ見しながらごはんと水を補充してトイレ片付けるくらいしかできない。一日のうちで猫を肉眼で見てる時間をまとめると5分もない気がする。

この距離。
既存の爪とぎをあまり使わないので、壁に立てるでっかい爪とぎを新規に導入。ほかに猫じゃらしや手製のアルミ箔ボールなどをいろいろ置いてみる。

このあとちゃんと爪研いでました。えらいっ。
横綱は今のところ触るどころか近づくのも困難なので、帰り道に地域猫のキジトラお嬢さんを撫でさせてもらい、お礼に無限尻叩きをする。自宅でこれができるのはいつの日になるのだろうか。
6/14~16 トライアル折り返し
ささみは好きなんじゃないかと思って茹でほぐしてあげてみる。ささみ1/2はさすがに多かったかと迷いつつあげたら瞬で完食。ささみの残りはささみスティックにして私が食べた。
その夜、なんか距離が近いなと思って手を伸ばしたら逃げず、そのまま全身撫でられた。なぜ。

急に距離が縮まったぞ!
その後ふたりで猫じゃらしで遊びまくり、双方疲れて早めに寝落ち、夜中トイレ以外に目を覚まさずどちらもよく寝た。やっと緊張が解けてきた気がする。

6/17~6/23 トライアル後半戦


一旦気を許すと体のどこを触っても怒らない。なんだこの態度の変化。
慣れてきたせいか遊び方も激しくなってきたので、ドスドス音対策でパネル畳を敷くことにする。

畳を敷いていると猫間富士の体重で跳んだり走ったりしてもドスドス音がかなり減って良い。本猫も足にやさしいのか、猫タワーから降りるときにわざわざ畳のある場所を選んでいる。

見た目もきれいね。
横綱が遠くからニャハァ~ン ニャフゥンと話しかけてくるので、何~?と返事して近づこうとすると相変わらずシャーと怒る。理不尽だ。
6/24 正式譲渡

晴れて正式譲渡決定。もうすでにうちの猫だけど改めてうちの猫だ。我が家での名前は「ふじまる」。顔の真ん中に白い富士山のような模様のある、大きくて立派な猫であることを讃えてつけた。私の憧れの船「ふじ丸」とも同名である。なお猫間富士という四股名もついているので気分によって好きな名前で呼んでいるが、それぞれ反応は薄め。
その後


見ての通りのベタ慣れ猫になった。ただし、私以外には警戒マックスのまま。あとは緊急時にお世話をお願いする人にだけでも慣れてくれればいいのだが。
悩みは尽きないが、かわいいので良しとする。猫は得だな。

最近、里芋に似てることに気付きました。