2024年3月30日 森ノ宮ピロティホール
PSYCHO-PASSってそう!がたくさん詰まった舞台だった。
冒頭のカウンセリング中の九泉のコーヒー、タバコ、ライターの蓋をカチカチさせるコンボが大変良くてにっこりした。コーヒーに睡眠薬って作用的にどうなんですかね。眠気覚ましと入眠剤の組み合わせ…。推しのタバコで受動喫煙はこれで2回目です、たぶん。
目の前でおっさんがバトってそして殺されていくのには、お、おぅ、って気持ち。犯罪グループが何か行動するたびに付けていたモニターのお面、お顔に個性があって大変良かった。前見えているのか分からないけれど。
どうしてか海堂はもっと性格のキツいキャラだと思っていたけど、みんなから慕われていた。そして洞察力もあって九泉の様子がおかしいことに気づいていたのが良かった。九泉も素直に話していたのも良かった。良好な環境によって得られる適性の損失が惜しいと感じる。私も家の環境と子供の頃の体験がまともであったならもっと理想的な人生を歩めていたのだろうか。
海堂と九泉、同じ廃棄区画出身で同じく被験体、夢も監視官だからできることと共通点があるのに結末は真逆なのが良い。九泉は夢が叶って、海堂は夢をちゃんと自覚してこれから歩んでいくところ。エンディングの分岐点はここかな?
九泉が本当のことを知って選んだ自殺、これで1作目の3係はみんな死んじゃったね。九泉が昔を思い出す中で、誰かと笑い合ったと言っていた。そのことが1番胸に来たかもしれない。
作戦が終わったらご飯へ行こうと言った海堂と九泉、ものの見事にフラグを建てていて、これ絶対叶わないやつやーん!と楽しかった。
海堂の犯罪係数75が良かったのか悪かったのか分からないけれど、真実を知ったうえでシビュラの元で平和な世の中を作る夢を実現していくのかと思うと、海堂もシビュラに勝ったということなのかな。それ故の犯罪係数75なのだと思う。あの後薬を打ち込まれていたら分からないけれど。考えごとしながら観たので深掘りは円盤でしよう。
九泉はあれで良かった。死は救済の1つだと思っているので、自ら選んだ自爆は最適解なのだと思う。本人が納得しているから私もすっきり観ていられる。ようやく仲間に会えるね。
武闘派くんによってアニメ含めトレーニング用のロボットを壊されがちだけど、もしかしてロボットの素材が粗悪?鎖国しているんだし資源とかないのかな?
今回の執行官は、廃棄区画出身、映画を作りたい、ギターでロッカーになりたい、元国防軍。もっと深掘りして欲しかった。
元国防軍同士の戦い。人を殺すことに対する疑問が詰まっていた。彼らにとって殺すということは、物理的、身体的に殺すということなのかとしみじみ思った。私にとっての殺人は精神面も含まれているので人は生きているだけで誰かしらを殺し続けていると思っている。心ない言葉とか。あとこれは間接的な物理だけど輸入食品の購入とか。罪のない人間なんていないのよ。殺人と英雄の違いは利益の行き先がどこかで違うのだと思う。結局は誰にとって、ではないだろうか。
九泉が実は実母を自らの手で殺していたということについて。やっぱり〜?という気持ちしかなかった。1作目の記憶でさえ刷り込みだったのが良かった。彼は母親を滅多刺しにしていたので、怖かったんだろうね。自分が守ると思っていた2つの対象が消費関係になっていたなんて。自分が信じていたものが崩れ落ち、彼にとって許せないことで自分の腹が膨れていたなんて。信じたくなかったね。
カテコ4回、スタオベ。アナウンス後の拍手。今回も良客に恵まれました。
全体を通して質の良い地獄で大変良かった。円盤楽しみ。