「半径5メートルの人を幸せに」
これは、2年前の2022年、
フリーランス1年目の私が心折れそうになったときに決めた、大切な私のあり方。
ふと思い出す機会があったので、湧き上がってきたものを、言葉にしてみようと思う。
当時の私は、フリーランス1年目の気負いか、がむしゃらだった。
転職活動から一転、フリーランスの道を進むことを決めた私は、早く結果を出さなければと、焦っていた。
あまり自分のことをオープンにしないので、何事も冷静でスマートにこなしていると見られがちだけと、実際には固定の仕事を詰め込み、自分のサービスを組み立てるために新たな学びに投資するなど、ギラギラしていた。
でも、どこか心が置いてけぼりになっている気がして、疲れていた。他人の成功法則を、まだ何も始めてすらいない自分自身に当てはめようとして、もがいていた。
そんなときに、長女が小児喘息の発作で、入院を余儀なくされた。
梅雨に入ろうとする季節の変わり目、気管支に悪さをするウイルスが、風邪をひいた3歳の長女に中発作を引き起こしたのだ。
次女もまだ1歳と幼く、保育園で流行り病をもらっては休む、手がかかる時期だった。
当時はまだコロナ禍で制限が多い時期。長女の風邪がうつっている可能性の高い私は、付き添い入院を許されず、3歳の娘を病院に残して、帰宅せざるを得なかった。
夫とお互いに仕事を調整しながらなんとか乗り越えた先にあったのは、家族の健康と笑顔を守りたい、ただそれだけの想いだった。
梅雨が終わり真夏に突入してみると、気づけば、私自身の心身の健康も危うかった。
それまでうまくいっていたことが空回りし、頑張っているはずなのにエネルギーが消耗していくような状態。
周りの人の発信が眩しくて、辛かった。
そんなときに再会した遠方に住む親友からもらった言葉が
「半径5メートルの人を幸せにできていれば、それだけでいいんだよ」
だった。
背負っていたものが、一気に下りて軽くなるような感覚。
私はいつのまにか、まだ出会ってすらもいない、遠くの「誰か」のことばかりを考えていたのだ。
フリーランスになったからには、稼がなきゃ。そのためには、自分のサービスを作らなきゃ。届けるためには、何者かにならなければ…。あの人がやっているなら、私にもできるはず。気づけば他人と比較して、焦りと不安で押しつぶされそうになっていた。
子どもにとっては、ただそばに居て、笑っているだけで喜んでくれるというのに。
さらに、とても大切なことに気づいた。
当時は絶賛コロナ禍。簡単に人に会えなくなった環境が、あまりに辛かったのだ。
元々、人と話すことが好きな私。深く狭くの人間関係で、大勢よりは少人数で話したい派。時間がなくても、会いたい人には自ら会いに行く派。
さらに街歩きや自由な旅が好き。
ふらっと出かけて、そこでしか味わえない空気や文化を感じたい。そこでの偶然の出会いやご縁の繋がりが、私にとってのエネルギー。
対話とリアル、という2つの要素が大切なのに、Webマーケティングやオンラインビジネスに、実は私自身が縛られていた。
Webデザインもコーチングも、どちらもオンライン環境で成り立つ仕事がゆえ、遠くの人に届けることはできるが、私が人生をかけてしたいのは「それ」ではなかった。
自然な出会いをきっかけに、私に向けてくれた信頼に応えていくほうが、私自身も自然体でいられた。
信頼とは、無償の愛であり、何物にも変え難い価値あるもの。
私を頼りにしてくれる、身近な関係性を大切に育んでいきたいと思うようになった。
目的ではなく、ひとつの手段として、今はWebデザインやオンラインコーチングが活かされているし、ありがたいことにニーズがあり、お相手にもとても感謝してもらえる。
何で幸せなことなんだろう。
今は、私が心から信頼でき、心地よくいられる人とお仕事をさせてもらっていて、忙しくもあるけれど、その一瞬一瞬が愛おしい。
私が私らしくいられて、大好きな人のためにだけ時間を使えているから。
もし、当時の私と同じように、先の見えないトンネルの中にいるかのような気持ちを抱えていたり、何者かになれない不安を抱いている人がいたら、まずは「半径5メートルの幸せ」に目を向けてみてください。
半径5メートルの円の中心には、他の誰でもない、ありのままのあなたがいます。
あなたからまずは幸せになりましょう。
そうすれば、あなたのそばにいる一番身近な人が幸せになります。
その人がまた、その人にとって大切な誰かを幸せにしていくでしょう。
私でよかったら、いつでもお話お聴きします。