私の中には「職人」さんに対する憧れと、尊敬がある。
得意なものや専門性があって、それを生業としているところがとてもかっこいいのだ。家業であったとしても、そのバックグラウンドや歴史含めて、素敵だ。
いま、名刺デザインのご用命をいただいて鋭意制作なのだが、活版印刷屋さんとのやりとりが楽しい。
何が特に楽しいかというと、プロの見ている「視点」を知ることができること。私が見えないものが、相手にとっては見えているから。
その「視点交換」をするような対話に、わくわくする。
そんな対話を重ねていくと、あるときその視点を持っている「個人」への興味が湧いてくる。どんな人なのか、何を考えているのか?
私が知りたい、と思ったときは、会いにいく。
その場所や、人の空気に触れてみる。
そういう出会いや場所が1つずつ増えていくことがうれしい。
出会いが、次につながることがうれしい。
個人でお仕事するようになって、私の周りには「職人さん」で溢れていることに気づいた。
たとえお金を稼ぐ手段にしていなくても、相手を想って磨いてきたスキルや知識や行動の裏には、必ずその人にしかない「視点」がある。
名刺の完成も、印刷屋さんへの訪問も、楽しみで仕方がない今日。
寒さが和らぎ、暖かい日差しから春の予感がしてきた。