オルシュファンのこと

マリ
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オルシュファンが好きである。

新生のお使いはダルい、と聞いていたが、私は割と新生の頃からメインストーリーを楽しんでおり(そのため、「それならこの先は絶対ずっと楽しめるよ、と言われていた)、しかしヒカセン(今後は『私』と称する)は今よりずっと仲間が少なく、『暁』のメンバーも今ほど『私』を大切にしているような描写はなかったように思う。

そんなこんなでテレジ・アデレジがテレジとアデレジになり、暁の仲間が散り散りになり、アルフィノくんがすっかり落ち込んでしまった時、『私』の周りに信じられる人間がほぼほぼいなくなってしまった時、『私』たちを温かい家と飲み物で迎えてくれたオルシュファンは、本当に神様のような存在だった。本当に本当に大好きだった。あの時きっと『私』は、オルシュファンのことを誰よりも好きだっただろう。

だから、本当に、教皇庁の時にショックを受けた。

辛かった。あまりにも辛かった。

ずっと「教皇庁には必ずついていくからいつでも呼んで」と友人が言ってくれていて、プレイ中教皇庁のダンジョンが開いたのはもはや明け方にも近い時間だったにも関わらず、友人は私のダンジョン攻略に駆けつけてくれた。

そうして朝5時、その時を迎え呆然としていた私に、彼女は通話してもいいよと言ってくれた。感謝してもしきれない。

とはいえ何も言葉が出てこず、ただただうめき声をあげる私に彼女は優しく寄り添ってくれた。本当にありがとう。

あの時から神殿騎士団は『私』の敵になった。明確に、ただひたすらに、『私』という『個』の敵であった。

とはいえ神殿騎士団を倒してもオルシュファンが還ってくるわけでもなく、彼は、彼が守護していた地から近い、イシュガルドを見渡すことのできる場所にお墓が立った。

今も『私』は時折その場所に足を運び、フランセルと時々顔を合わせる。

時は過ぎ暁月メインストーリーが完結した6.55。

エンドロールが出てきていろいろなキャラの声優が判明し、オシュオンの声優さんがオルシュファンと同じだと分かった。

その時にXで『オルシュファンと旅をしたかったヒカセンの気持ちがオシュオンに反映されたのではないか』という考察を見た時、ああ、なるほどなあ、そうかもしれないなあ、と思った。

オルシュファンと旅をしたかった。

それが叶わずとも、キャンプ・ドラゴンヘッドに行けばいつでも迎えてくれる人であって欲しかった。

けれどそれは叶わぬ願いであり、しかしながら『私』の心にはずっとオルシュファンがいたのだろう。

それがオシュオンとしての形を取ったのであるとするなら、なんとも『私』の解釈に合うのだった。

いつか『私』も星の海へ還る。

どういう状況でその時を迎えたのであっても、きっと星の海で『私』はオルシュファンと会えると、私は信じている。

その時『私』はきっとこう言うのだろう。「頼むから私のために命を落とすのは勘弁してほしかった」と。

そうして続けるのだ、「私はあなたが好きだった」と。

あの時誰よりも『私』を救ってくれたあなた、今あなたは星の海で安らかにしているだろうか。

そうであって欲しいと願う。そうであって欲しいと祈る。

そうしてまたいつか、とあなたに思いを馳せるのだ。

@manamoon
書き散らしたりするかもしれない