虹ってどうやって掛かるか知ってるかい? なんとなく、神秘的だよね。でもその裏にはちゃんとした理屈があるんだ。あれはね、色たちが駆けっこして、その軌道が虹になる仕組みなんだよ。だけど、虹の色たちってのはえり好みが激しくってさ、まずからっと晴れた日にはかけっこはしない。ともかく空気が乾いた日なんて大嫌い。夕立のあとなんかは、比較的好みみたいだね。
おまけにさ、好みの条件がそろったって、さぼるやつがいるんだよ。虹が綺麗に見えないときってあるだろう? そういうときはね、見えない色のやつは駆けだすのをさぼってるわけ。黄色は比較的勤勉かな。紫色なんてのは気分屋だね。色にも色んなやつがいるってな。だからさ、全員がまじめに駆けだして、綺麗な虹が掛かるって珍しいんだ。
虹色全員がかけっこに参加した日は、なにかいいことがあるかもしれないね。
[お題] 好み、黄色、虹色(ランダムに選ばれた三単語を使って一文)