先日、YouTubeを見たことをきっかけに、五木寛之さんの本を初めて読みました。
読んだのは「疲れた心の癒やし方」。
主に五木さんがラジオでお話ししたことをまとめた本です。
戦中、戦後のお話や、旅のお話など、内容が盛りだくさんで面白かったです。
その中でも私が特に心に刺さったのは、人生を「回想」すること。
五木寛之さんはすでに90歳を超えているのですが、90歳を前に人生を回想することを楽しみたいと思ったそうです。
五木さんの言う「回想」は、「自分の人生を繰り返し、繰り返し思い返すこと」。
この部分を読んだ時に「自分の人生は思い返してもいいんだ」と驚きました。
私はどちらかというと、過去の自分のことはなるべく思い出さないようにしていました。
嫌なことや恥ずかしいことを思い出すことが多かったからです。
でもよく考えると、私の人生は楽しかったことや嬉しかったこともたくさんありました。
「回想」のページを読んだ後、私も少し自分の過去を思い返してみたんです。
小学生の頃、よく祖父母の家に泊まりに行き、一緒にテレビを見たり、おいしいご飯を食べたなーと思い出しました。
そうすると、その時にテレビを見ながら話した祖父の声がよみがえってきたんです。
祖父が亡くなってもうすぐ30年。
だんだん声が思い出せなくなった気がしていたけど、心の奥底にはまだ残っているんだなと、うれしくなりました。
こうやって回想しながら、人生を振り返るのは意外におもしろいかもと思っています。
思い出したくないことや、辛かった記憶も、もちろんたくさんあります。
それも一緒に思い出してしまうこともあるけど、それでも楽しかった記憶も確かにある。
五木寛之さんは太平洋戦争中は中国におり、引き揚げ時には大変な苦労と辛い思いをして帰ってきたそうです。
それでも回想することで、記憶の端々がよみがえり、思い出を慈しむことができるようになると書かれています。
私はまだ50代ですが、それでも回想を楽しむことができました。
この本を読んで、さらに五木寛之さんの本をたくさん読みたくなっています。