そういえば私が今のSREになって少し経ったある時、いくつかのアラートを(割と強引に)削除したのを思い出した。
そのアラートは一週間前のメトリクスと比較して差異があれば鳴るもので、ほとんどのケースでイレギュラーだが問題はない事象で、確認するだけほぼ無駄みたいなアラートだった。
なので、まあ削除して何も後悔してないし、何も問題は起こってないのだが、やっぱり軽い説得は必要だった記憶がある。
さて、話は大きく変わるが、Evernoteの失敗について、10%くらいの切り捨てられない程度のユーザーが使う機能がたくさんあり、それが負担になっているという分析があるらしい。
プラットフォームというのは、メンテナンスしている機能を廃しにくい。もちろん強引に廃すことも出来るが、それをやられると次にローンチされるプラットフォームサービスは、利用者視点では安易に使い始めることは出来ない。
プラットフォームもプロダクトも作り出すことを成果にしがちだし、それがユーザー全体の10%も使っていたら評価されがちだが、引き算できることはさらに尊いと思う。
ちなみに、この記事はそーだいさんのブログを読みながら書いている。私はRedisのヘビーユーザーだし、キャッシュについて同様に思うところはあるのだが、結局のところ 「キャッシュを外すためのオブザーバビリティなしに導入しているキャッシュ」は、ほとんどの場合で改善の余地があると断言できると思う。